EOS R3 | AF性能

新開発AFシステム

「高速×高画質」を支えるAFシステム

約30コマ/秒※1の高速連続撮影に対応しつつ、高いピント精度が得られるよう、新しいAFシステムを開発しました。EOS R3は、つかんだ被写体をカメラがトラッキング(追尾)※2。これまでのように撮影者がカメラを振り、測距点に被写体を捉え続けなくても撮影が可能です。これにより、連続撮影中に構図を変更できるほか、被写体が測距点から外れ、サーボAFに影響を与えるケースも低減。困難だった撮影に、積極的にチャレンジできます。EOS R3は、このAFシステムをデュアルピクセルCMOS AF IIの広範囲AFと、ディープラーニングを活用したEOS iTR AF Xの検出性能で実現しています。

  • ※1
    最高速度で連続撮影可能なレンズがRFレンズ及び一部のEFレンズに限定されます。対応レンズについてはこちらをご参照ください。連続撮影速度は、使用レンズ、シャッタースピード、絞り、ストロボ使用、フリッカー低減処理、被写体条件、明るさ(暗所での撮影時など)などにより低下することがあります。
  • ※2
    初期状態。[被写体追尾(トラッキング):しない]に設定することで、サーボAF時、従来のように任意の位置でAFを行うことも可能です。
作例:デュアルピクセルCMOS AF II
動画:デュアルピクセルCMOS AF II

デュアルピクセルCMOS AF II

トラッキングを前提とした新しいAFシステム。それを可能にするのがデュアルピクセルCMOS AF IIです。測距エリアは画面の横:最大約100%×縦:最大約100%。全画素が撮像面位相差AFと撮像の機能を兼ねており、広範囲AFと高画質を両立します。さらにEOS R3では、低輝度時の被写体捕捉やサーボAFをはじめとする、AF性能の総合的な向上を図っています。

  • 被写体検出時。
  • トラッキング中、かつ、RFレンズ(RF600mm F11 IS STM/RF800mm F11 IS STMおよびExtender RF使用時を除く)、EFレンズ(一部を除く現行製品)、EXTENDER EF(III)使用時(マスターレンズのモードに準じる)に被写体枠が表示された場合。シーンや被写体の状況によって対応できない場合があります。
    対象レンズはこちらをご参照ください。
図:デュアルピクセルCMOS AF II

視線入力

見つめた先にAFフレームを移動させる、視線入力

カメラが撮影者の視線を検出し、視線の位置にAFフレーム/AFエリアを移動する、視線入力機能を搭載しました。視線の位置によってAFフレームを選択・移動(初期設定:シャッターボタン半押し)。即座にAFがスタートし、撮影をはじめられます。EOS iTR AF Xとの組み合わせにより、撮影者の意図をより正確に反映したAFフレームの移動が可能です。

  • 静止画撮影時のみ。動画撮影時は使用できません。
  • ご使用の前にキャリブレーションをお勧めします。キャリブレーションデータは最大6件まで登録でき、登録したデータはカードに保存することも可能です。
  • サングラスやミラーサングラス、ハードコンタクト、遠近両用メガネを使用した場合や、目の状態(目が細い/まつ毛が長い/まぶたが厚い)などの個人差、使用環境などにより、視線入力機能が使用できないことがあります。

■活用例1

シャッターボタン半押しで視線の位置にAFフレームが移動。[被写体追尾(トラッキング):する]設定時は、そのAFフレームの位置で被写体を捕捉し、追尾を開始します。

■活用例2

連続撮影中に、<AF-ON>ボタンを押して視線の位置に被写体を切り換え。状況の変化に即応し、補足・追尾する被写体をワンタッチで設定・変更できます。

  • 操作ボタンカスタイマイズで機能を割り当てられます。
動画:補足・追尾する被写体をワンタッチで設定・変更

[視線検出光学系]

視線検出の基本原理はキヤノンがフィルムカメラの時代から採用してきた角膜反射法です。ファインダー内に組み込んだ赤外LEDから赤外光を投射し、反射光を約7560画素の視線検出センサーでキャッチ。高速演算することにより注視点を算出します。応答性に優れており、高速連続撮影中の視線の移動も検出、AFシステムに反映できます。

図:視線検出光学系

EOS iTR AF X

  • Intelligent Tracking and Recognition

大きく性能を高めた、「人物」検出

人物の検出性能を強化。これまでの「瞳/顔/頭部」に加え、新たに「胴体」の検出を可能としました。瞳や顔、頭部が隠れたときに、胴体を検出してトラッキングを継続。被写体が激しく動き回るスポーツシーンでも、AFの安定性が向上します。さらに、ディープラーニングを活用し、「瞳」検出のアルゴリズムを刷新しました。真横を向いているとき、顔の中に陰影があるとき、アイメイクが濃いとき、マスクをしているときなど、これまで瞳を認識しにくかったシーンでの検出性能がアップ。加えて頭部検出においても、ヘルメットやニット帽など、検出できる対象を拡大しています。

  • 競技によってはヘルメットが検出できない場合もあります(アイスホッケー、アメリカンフットボールなど)。
作例:「人物」

予期せぬ動きに対応、「動物優先」(犬/猫/鳥)

被写体として身近な動物である犬、猫、鳥の検出が可能。瞳や顔、全身を捉え、すばやく高精度なピント合わせを実現します。被写体を自動的に追尾するため、予期せぬ動きを見せがちな動物撮影においても、高いピント精度を得ることが可能です。

  • 被写体によっては動物検出できないことがあります。また、犬・猫・鳥ではない被写体に対して動物検出する場合もあります。
作例:「動物優先」(犬/猫/鳥)

モータースポーツに有効な「乗り物優先」

ディープラーニングにより、乗り物の検出を実現。検出できるのはクルマ※1(フォーミュラカー、ラリーカーなど)、バイク(モーターバイク、オフロードバイク)です。また、ドライバーやライダーのヘルメット※2など、重要部位を検出する[スポット検出]も設定できます。被写体が高速で移動するモータースポーツにおいても、車体とヘルメットという2つの手がかりを補完し合うことで、粘り強くトラッキングすることが可能です。

  • ※1
    一般の乗用車、商用車、バイクは検出できないことがあります。また、被写体によっては乗り物検出できないことがあります。車、バイクではない被写体に対して乗り物検出する場合もあります。
  • ※2
    ヘルメットの形状によっては検出できない場合があります。
作例:「乗り物優先」

サーボAF

サーボAF特性(静止画撮影時)

被写体距離を瞬時に演算・予測し、次のレリーズに向けてピントを制御するサーボAF。5種の特性(Case 1~4、A)を搭載しており、多様なシーンに対応できます。さらに、[被写体追従特性][速度変化に対する追従性]を調整することで、サーボAFの特性を柔軟にカスタマイズすることも可能です。

Case 1 汎用性の高い基本的な設定
作例:汎用性の高い基本的な設定
Case 2 障害物が入るときや、被写体がAFフレームから外れやすいとき
作例:障害物が入るときや、被写体がAFフレームから外れやすいとき
Case 3 急に現れた被写体にすばやくピントを合わせたいとき
作例:急に現れた被写体にすばやくピントを合わせたいとき
Case 4 被写体が急加速/急減速するとき
作例:被写体が急加速/急減速するとき
Case A 被写体の動きの変化に応じて追従特性を自動で切り換えたいとき
作例:被写体の動きの変化に応じて追従特性を自動で切り換えたいとき

高速/広エリア/低輝度対応

60fpsの高速AFフレームレート

CMOSセンサーからの信号読み出しの高速化、DIGIC Xの高速処理能力により、最高約60回/秒※1の周期でAF演算を行います。約30コマ/秒※2の高速連続撮影時も、優れた応答性、安定性でAFとトラッキングが可能。速度が激しく変化しても、滑らかにレンズを追従させてピントの精度を高めます。

  • ※1
    電子シャッター時のみ。シャッタースピードが1/125秒以上のときのみ。AEは30fps周期となります。
  • ※2
    最高速度で連続撮影可能なレンズがRFレンズ及び一部のEFレンズに限定されます。対応レンズについてはこちらをご参照ください。連続撮影速度は、使用レンズ、シャッタースピード、絞り、ストロボ使用、フリッカー低減処理、被写体条件、明るさ(暗所での撮影時など)などにより低下することがあります。

最高約0.03秒のAFスピード

AFスタートから合焦まで0.03秒という高速AFを実現。AF応答性に優れ、被写体の一瞬の動きもとらえやすくなりました。

  • CIPAガイドラインに準拠して測定したAF時間の結果から算出(撮影条件や使用レンズにより異なる)。内部測定方法。[測定条件] ○測距輝度:EV12(常温・ISO100) ○撮影モード:M ○RF24-105mm F4-7.1 IS STM使用○シャッターボタン操作による静止画撮影時 ○AF方式:1点AF(中央) ○AF動作:ワンショットAF時

トラッキング対応、8種類のAFエリア

新AFシステムにおいて、AFエリアはAFとトラッキングのスタート位置(従来のAF開始測距点)に相当します。EOS R3は、被写体の大きさや動きに合わせて選択できる、8種類のAFエリアを搭載。すべてのAFエリア設定で、合焦後にトラッキングを行い、AF中は[全域AF]と同様に機能します。なお、待機中、AF中、連続撮影中でも、カメラが検出した被写体(AFフレーム)を変更したり、移動したりすることが可能です。

  • [被写体追尾(トラッキング):しない]に設定することで、サーボAF時、従来のように任意の位置でAFを行うことも可能です。
スポット1点AF
図:スポット1点AF
1点AF
図:1点AF
領域拡大AF(上下左右)
図:領域拡大AF(上下左右)
領域拡大AF(周囲)
図:領域拡大AF(周囲)
全域AF
図:全域AF
フレキシブルゾーン(1~3)
図:フレキシブルゾーン(1~3)
最小
図:最小
最大
図:最大

静止画測距輝度範囲:EV-7.5

CMOSセンサーの制御とAFアルゴリズムの高度化により、EV-7.5の低輝度でAFを可能としました(静止画撮影時)。暗いシーンにおいても位相差AF信号のS/N比に優れ、良好なサーボAF性能を実現しています。

  • 静止画撮影時・F1.2レンズ使用時・中央測距点・ワンショットAF・常温・ISO100、Defocus Smoothingコーティングを採用したRFレンズを除く。
作例:EV-7.5

操作性

撮影の機動性を高めるスマートコントローラー

EOS-1D X Mark IIIも採用しているスマートコントローラーを搭載。AFスタートボタンに光学ポインティングデバイスの機能を持たせた操作部材で、指先でのスライド操作によりAFフレーム/AFエリアを移動、そのまま押し込むことでAFをスタートできます。[敏感度]設定により、瞬時にAFフレームを大きく動かすことも可能。突然あらわれた被写体に対応し、ピント合わせとトラッキングを開始することができます。

  • メニュー操作や画像再生時の操作には非対応です。
  • [AFフレームダイレクト選択]を割り当てることも可能です。
図:スマートコントローラー

直感操作を実現するマルチコントローラー

マルチコントローラーの初期設定は[AFフレームダイレクト選択]です。サーボAF設定時のシャッターボタン半押し中や、連続撮影中にカメラが複数の被写体候補を検出したときも、ファインダーを覗いたまま任意の被写体をすばやく選択・変更できます。

図:マルチコントローラー