2017年4月3日2020年10月23日
目次
○ 夜景撮影のコツと、その前に注意しておきたいこと
○ 慣れてきたら挑戦したい、上級テクニック①光の軌跡を残す
○ 慣れてきたら挑戦したい、上級テクニック②幻想的な丸ボケ
○ 夜景撮影は「明るさ」について学べるチャンス
○ 夜景撮影はこのカメラでチャレンジするのがおすすめ
ライトアップされた観覧車、イルミネーションが輝く大通り、美しい星空と大自然。夜の世界はシャッターチャンスに溢れています。でも、そんな夜景をスマホで撮ってみてもなんだか思った通りにいかない……といった経験はありませんか?
夜景撮影が難しいのは、昼間と比べて「暗い」からです。写真を撮るにはある程度の明るさが必要なため、夜のような暗い時間・場所はとても写真が撮りにくいシチュエーションなのです。そのため、全体的に薄暗くはっきりしない写真になってしまったり、無理に明るくしようとして画質が粗くなってしまったりすることが少なくありません。
そんなやっかいな夜景撮影ですが、一眼レフカメラやミラーレスカメラなら大丈夫。かんたんな設定や撮り方を覚えれば、誰でもキレイな夜景写真を撮ることができます。
さて、夜景撮影のテクニックを覚える前に、注意しておきたいことがあります。
暗くて映らなかったものを、後から明るくしてキレイに表現することはできません。美しい仕上がりの夜景撮影をするためには、撮影前の段階で「明るい」=「光をたくさん取り込む」設定で写真を撮ることを心がけましょう。
また、フラッシュにも注意が必要です。夜=暗い=フラッシュを使おう、そんなふうに思ってしまいがちですが、人物などがいない夜景撮影で使用すると不自然な写真になってしまうことがあります。
それでは上記のことに注意しながら、さっそく夜景をキレイに撮るテクニックを見ていきましょう。
1つ目に紹介するテクニックは、シャッタースピードの調整です。シャッタースピードとは、シャッターが開いてカメラが光を取り込んでいる時間の長さのことを指し、「1/60秒」「1/250秒」などの設定があります。
(→シャッタースピードとは?)
シャッタースピードを遅くすることで、たくさん光を取り込むことができ、その分だけ明るく写真を撮ることができます。このテクニックを使えば、夜のような暗いシチュエーションでも、十分な明るさが確保できます。
シャッタースピードは、Tv(シャッタースピード優先)モードなどで設定することができます。マニュアルモードはF値なども設定する必要がありますので、初めての方は比較的簡単に扱えるTvモードからトライしてみましょう。
それでは、試しにシャッタースピードを「4秒」にして、カメラをしっかりと構えて写真を撮ってみましょう。さあ、キレイな夜景が撮れるでしょうか?
なんだか、ブレブレの写真になってしまいました。そう、これがシャッタースピードを遅くする時の注意点です。今回のようにシャッタースピードを「4秒」に設定した場合、4秒間シャッターが開けっ放しになっているので、その間に手ブレなどが発生した場合、写真も同じくブレてしまうのです。
そこで頼りになるのが三脚です。三脚を使うことで、カメラをしっかりと固定することができるため、カメラを手持ちするよりも安定して撮影することができます。
ただ、手持ちで撮影したい状況も多いはず。そういう時はどうすればいいのでしょうか?
2つ目に紹介するテクニックは、カメラの「ISO感度」の設定を変更する方法です。ISO感度は「100」「400」のような数字で表され、この数字を上げていくほど、暗いところでも明るい写真が撮れるようになります。たとえば、キヤノンのEOS Kiss X9iなら、この数字を「25600」まで上げることができるので、手持ちでもきれいな夜景を撮ることができます。
夜景撮影に慣れてきたら、プロが撮るようなお洒落な写真に挑戦してみましょう。
例えば上記のような車のランプが流れて写っている写真ですが、これは下記のように撮影しています。
① カメラを動かないように固定(三脚や台の上に載せる)
② カメラの撮影モードをTv(シャッタースピード優先)モードに設定
③ シャッタースピードを数秒に設定(仕上がりを見ながら秒数を調整しましょう)
④ シャッターボタンを押すそうするとシャッタースピードで設定した時間の間に動いた車のランプの光が軌跡となって写真に写すことができるのです。
シャッタースピードの時間によって、ランプの軌跡の長さや車の台数も調整できます。
人間の目では捉えられないような画が撮れるのも、一眼の面白さの一つですね。
上の写真は、あえて対象にピントを合わせないことで光をボケさせています。何を撮っているかは分からないけど、幻想的で美しい写真ですよね。
撮り方としては、下記の通りです。
① レンズについているフォーカスの設定をMF(マニュアルフォーカス)にする
② 画面又はファインダーを見ながらピントリングを回す
③ 光のボケが一番キレイにみえるところでシャッターを押す
こうすることで、光が丸くボケて、このような美しい写真に仕上がります。
車やペンライトなど、動く被写体をシャッタースピードを遅くして撮ると、その軌道を写真にすることができます。
夜景の撮影が、昼間よりも少しだけ手間がかかるのは事実です。でも、一眼を使えば設定次第でキレイに撮ることができますし、少しの工夫で色々な撮り方ができるようになります。
また、暗いシチュエーションで写真を撮るということは、「明るさ」について学ぶ良い機会になります。いろんな設定を試すなかで、明るく撮るにはこうしたらいいんだ!というコツを掴むことができますので、失敗を恐れずにどんどんチャレンジしてみましょう。
画素数が3000万を超える数少ないモデルで、きめ細かい描写が可能です。さらに、独自の映像エンジンDIGIC 8で、CMOSセンサーが受け止めた光の情報を、美しい画像へと仕上げてくれます。
画面タッチでピントを合わせ、そのまま撮影。
初心者でも、急に訪れる撮りたい瞬間を確実に捉えます。
豊富なダイヤルを搭載しつつ、指先で画面をタッチするだけでもほとんどの機能の設定や変更が可能。はじめての人でもかんたんに操作ができます。それでいて高いカスタマイズ性や飽きの来ないスタイリッシュなデザインを併せ持ち、撮るたびに撮影意欲を駆り立てます。