CanonEOS R SYSTEM

開発者の妥協なき挑戦

EOS Rシステムは現在と未来の映像世界をどう変えていくのか。
開発者たちの言葉に、その可能性の一端を垣間見ることができる。

EOSシステム、次の30年への決意。大口径マウント・ショートバックフォーカス

1987年にEOSが誕生してから、約30年。その間に起こった技術革新は目覚ましい。キヤノンとしても、35mmフルサイズCMOSセンサーの自社開発をはじめ、デュアルピクセルCMOS AFなど数々の独自技術を手に入れている。もちろん、それが今後のカメラシステムに、どれだけ利点が大きいか「確たる予見」があっての、技術開発であった。「私たちは、まずEOSシステムの強みを問い直すことから着手しました。答えはEFマウントです。その本質的な意義は、カメラとレンズが連携して高機能を発揮するという、映像入力システムの新しい姿を実現したことにあります」(加藤)。

イメージコミュニケーション事業本部
ICB光学開発センター 副所長 加藤 学

議論に加わったのは、光学、メカ、電気のエンジニアだけではない。シネマカメラや監視カメラ、検討中の新規プロジェクトの担当者たちも、組織の垣根を超えて検討に参加した。キヤノンが分析しうるあらゆる映像機器分野を視野に入れ、将来を展望し、課題や要求をリストアップした。それらを最短で、かつキヤノンだからクリアしうる解が、よりシステム性を強化した新しい映像入力システムの構築だった。

RFマウントのポテンシャル。

マウントは大口径であるほど、またバックフォーカスが短いほど、光学設計の柔軟性が増す。ショートバックフォーカスは、EOS Rカメラがミラーレスシステムを採用した大きな理由のひとつだ。問題は口径である。光学設計者たちは自ら手をあげ、検討に参加した。従来のEFレンズでは不可能だったユニークな仕様のレンズを想定しては、実際に設計を試みる。そうして得た結論はマウント内径54mm。偶然にも、EFレンズと同じ数値だった。

「口径の大きなレンズを撮像面の近くに配置できることにより、光学設計の自由度が飛躍的に拡大しました」(加藤)。象徴的なのが、開放F値2のズームレンズRF28-70mm F2 L USM。一見すると大きく見えるかもしれないが、EFマウントでは巨大すぎて製品化が不可能だった一本だ。それを手持ちで使えるという事実が、RFマウントのポテンシャルの高さを証明している。※バックフォーカス:レンズ最後端から撮像面までの距離。

不変のEOSコンセプトを継承する。

マウントの内径は決まった。次の問題はフランジバックである。フランジバックを短くすれば、セット時の全長をコンパクトにできる。しかし、切り詰めすぎると、レンズを支えるカメラ側の剛性が確保しにくい。取り回しのしやすさと信頼性。その最適解として導き出したのが20mm。EOSシステムのフランジバック(44mm)と比べれば、大幅な短縮だ。

イメージコミュニケーション事業本部
ICB製品開発センター 部長 大嶋 慎太郎

EOSの開発コンセプトである「快速・快適・高画質」。実はEOSシステムには、その上位概念ともいえるキーワードがある。それこそが「撮影領域の拡大」だ。「光学ファインダーの方が撮りやすいシーンはあるでしょう。しかし、特定の条件…例えば夜景撮影などは電子ビューファインダーが圧倒的に有利です。我々としてはこれまでのEOSカメラに加え、EOS Rカメラをラインアップに加えることで、撮影スタイルや撮影テーマによりマッチした選択をしていただけるものと考えています」(大嶋)。※フランジバック:マウント面から撮像面までの距離。

レンズの持ち味を最大限に引き出す。

ユーザーがイメージした通りの画を実現する。それがEOSシステムにおける高画質の狙いだ。EOS Rシステムにおいても、その基本姿勢は変わらない。しかし、さらなる高画質を追い求めて、EOS RカメラではRFレンズの持ち味を最大限に引き出すための画作りを徹底追求している。「RFレンズは光学性能がさらに良くなっているので、それを最大限に活かすことができれば、自ずと理想の画に近づくのです。料理に例えるならば、素材の味を活かしつつ、それをさらに引き立てるよう味付けすること。それが画像設計の腕の見せどころです」(杉森)。

イメージコミュニケーション事業本部
ICB統括第二開発センター 部長 杉森 正巳

その味付けのひとつの例が、シャープネスだ。RFレンズの持ち味を最大限に活かすため、EOS RカメラではEOS 5D Mark IVからシャープネスの考え方を変更している。これにより、いっそう繊細な描写を可能にしつつコントラストのある画を実現しているのだ。

ブランドサイトに掲載の開発者インタビューは抜粋です。
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