「EOS R8を気軽に持ち出して気軽に撮影をする」をテーマにカメラとRF35mm F1.8 MACRO IS STMの単焦点だけを持って祖母の家に向かいました。すべてを一人で行う“一人プロダクション”で制作したんです。本当に何も決めずに撮影を始めて、ある意味ドキュメンタリー撮影のような手法をとって、作品の構成も撮影を行いながら決めていきました。朝から祖母を撮っていると、その独特の時間の感覚のようなものが面白かったので、「祖母のありのままの生活」をテーマに決めました。ありきたりな感動ではなく喜劇のような明るい祖母の午前中を表現しました。それが「祖母の時」という作品です。
EOS R8は生活に溶け込むくらい小さなカメラで、祖母と生活をしながらカメラを回していても大げさに見えないからか、祖母も緊張せず、ありのままの姿を撮影することができました。照明を使わず自然光で撮影をしていても、出来上がりの画をイメージしながら撮ることができました。普段から気軽に持ち出せるカメラで、なおかつ素晴らしい画が撮れるカメラというのはかなり貴重です。これからもっと身近な人や物事を撮る機会を増やしたいと思いました。
綺麗な映像を撮った上でBTS(Behind the Scene)映像で「実はこんな小さなカメラで撮ってます」と種明かしをしたら面白いなと思っていたので、本編と同時にBTSの制作もしました。僕のような職業として映像を撮っている方にもどんな環境や機材で撮影を行っているのか、わかりやすいようになっています。「この場面ってこんな風に撮ってるんだ」と、いかに映像制作においてもEOS R8に汎用性があるか着目してもらえると嬉しいです。