キヤノンギャラリー渋谷敦志写真展:GO TO THE PEOPLES 人びとのただ中へ

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本展は、写真家 渋谷敦志氏による写真展です。
氏は、これまで紛争や貧困が渦巻く世界のさまざまな現場を取材し、困難を生きる人びとの姿を取り続けてきました。キャンプやスラム、監獄などといった「隔離された世界」のなかにカメラを持って分け入り、人間の生のリアルに愚直に迫ったモノクロ作品、約90点を展示します。
作品はすべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントし、展示します。

開催日程 会場
2020年11月5日(木)~12月14日(月)
※ 来場される際はご来場のお客さまへのお願いをご確認ください。
10時~17時30分
※ 日曜・祝日休館
キヤノンギャラリー S(品川)

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作家メッセージ

微温的な日常から苛烈な現場へとおもむき、想像を絶する人生の時間を生きてきただれかと出会う。暴力や貧困や差別といった不条理に追い詰められた人びとは、キャンプやスラム、監獄などと呼ばれる抜き差しならない環境に留め置かれ、生きづらさを強いられている。そうした「隔離のなかの生」に、写真家として生身の身体と眼を通じて向き合うたび、乗り越えるべき境界線は、自分の外ではなく、内にこそ引かれていると気づいていった。隔離の外にいると思い込んでいた自分も、すでに現代の自閉的なシステムの囚われの身なのかもしれない。そんな自己隔離の獄から脱出し、見えない境界線を繰り返し越境することで、一人ひとり固有の名前とまなざしをもつ「人間」に邂逅したいと願ってきた。困難を生きる人びととわかりあえないことに苦悩しつつも、カメラを差し向け、“あなたのことが知りたい”と心の扉をノックし、人間の生のリアルに愚直に迫る。そんななかでときたま、その人の「生きる」の片鱗が分け与えられることがある。そんな贈りものを端緒に、人と人とのあいだに分断する境界線を引くのではなく、共にいられる場所を開く。未知の災禍が人と人を引き離す今こそ、移動し対面するという営みを写真行為の出発点にすえなおし、人びとのただ中へと踏み込みたい。なぜなら、自分にとってそれだけが、決して失うべきではない、人間を人間たらしめる何かを覚醒させるたったひとつの方法だから。

作家プロフィール

渋谷 敦志(しぶや あつし)

1975年大阪生まれ。立命館大学産業社会学部、英国London College of Printing卒業。高校生の時に一ノ瀬泰造の本に出合い、報道写真家を志す。大学在学中に1年間、ブラジルの法律事務所で働きながら本格的に写真を撮り始める。大学卒業直後、ホームレス問題を取材したルポで国境なき医師団主催1999年MSFフォトジャーナリスト賞を受賞。それをきっかけにアフリカ、アジアへの取材を始める。著書に『まなざしが出会う場所へ——越境する写真家として生きる』(新泉社)、『回帰するブラジル』(瀬戸内人)、『希望のダンス——エイズで親をなくしたウガンダの子どもたち』(学研教育出版)。共著に『ファインダー越しの 3.11』(原書房)、『みんなたいせつ——世界人権宣言の絵本』(岩崎書店)などがある。JPS展金賞、視点賞などを受賞。現在は「境界を生きる者たちを記録し、分断を超える想像力を鍛えること」をテーマに世界各地で撮影旅行を続けている。

著作権について
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