ストレスチェック後の職場改善、メンタルヘルスマネジメントをより深く理解するための参考書 見波利幸のメンタル書評「上司が壊す職場」

「上司が壊す職場」日本経済新聞出版社 著者:見波 利幸

職場で社員がメンタルヘルス不調に陥る場合、本人自身の問題はおよそ1 / 3程度、上司に原因があり、部下が不調になるケースはおよそ2 / 3程度の割合ではないかと思っています。その半分(全体の1 / 3)が単純に適切なマネジメントができない上司、その半分(全体の1 / 3)がその上司のキャラクター(特性)に原因があると思っています。本書は、この上司の特性に切り込んだ内容です。

私は、今まで組織へのコンサルティングや個人へのカウンセリングを通して、部下の心を折る上司の特性は、おおよそ以下の4つに該当することが多いのではないかと感じています。

(1)部下の感情がくみ取れない――機械型
自分の興味ある仕事だけをやり、部下へのマネジメントに興味がなければ放任してしまう。
(2)職場には「敵と味方」しかいない――激情型
感情のコントロールが効かず、好きな部下だけかわいがり、嫌いな部下を追い詰めてしまう。
(3)「自分は優秀」をアピールし続ける人々――自己愛型
「自分は仕事ができる」と周囲から思われることが最大の関心事。称賛されるためだけに働く。
(4)部下は、自分の出世の道具――謀略型
部下は、自分が昇進するための道具。感情的になることはなく、冷静に部下を追い詰める。

このようなキャラクターは、完全に1つだけに当てはまるというものではなく、いくつかを備えている複合型もあります。もしこのような特性を持った上司であった場合は、共通する対応があるのか、個別に効果的な対応は何かを知ることで、少しでも被害を軽減することができるかもしれません。

本書では、数々の実例から、職場を壊す上司の傾向を語るのみならず、グレーな上司が君臨する職場で、部下が、あるいは経営者がどう対処すればよいかについてアドバイスしています。

目次

  • 1章 7割は上司が原因
  • 2章 部下の感情がくみ取れない――機械型
  • 3章 職場には「敵と味方」しかいない――激情型
  • 4章 「自分は優秀」をアピールし続ける人々――自己愛型
  • 5章 部下は、自分の出世の道具――謀略型
  • 6章 「危険な上司」は変われるのか
  • 7章 「危険な上司」を生まない会社
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