第50回キヤノンフォトコンテスト
グランプリ

グランプリ

『14の夏』
山本 雅(佐賀県)

受賞者の声

部活最後の夏の大会 かつての自分を重ねて

グランプリの通知をいただき、夢にも思っていなかったので驚愕の一言です。

写真は、部活の締めくくりとなる夏のハンドボールの試合中に撮影したものです。彼女たちの心臓の鼓動が聞こえてきそうなほどのワクワク感、焦点の定まらない瞳、思い通りの結果が出せない焦り。そして、涙。

ファインダー越しに、数十年前の自分を重ね、共感しつつも懐かしがりながらシャッターを切り続けました。

講評:優しい眼差しと躍動感が見事に調和したグランプリ作品

  • 福田(健)
    グランプリ作品に選ばれた「14の夏」は、エネルギッシュな組写真ですが、優しい眼差しに溢れていて、人間の輝く瞬間をとらえています。
  • 髙須
    親御さんが自分の子どもを撮っているような温かな視線があって、とてもよかったですね。
  • 齋藤(康)
    時間経過を軸に、一点一点、リズム感、明暗差を付けています。スポーツ写真としては、少し物足りないかもしれませんが、人間ドラマを見せているのがいいと思いました。
  • 古賀
    冷静に距離を置いた目線で、生徒を見つつ、ちゃんと入り込んで、それをまた組写真に生かしている。
  • ボールを抱えている選手の気持ち、心の中が写っている感じがします。ストレートに表現して、真実がちゃんと写っています。
  • 齋藤(清) 
    この作品はズームレンズの勝利でもありますね。被写体に自由に近づけない応援席という状況で、ズームを上手に使って撮っています。
  • 薬師
    家族愛というか、子どもたちへの気持ちをそのまま表したところが、人の気持ちに訴えるのでしょう。
  • 櫻井
    一瞬のチャンスを丁寧に、妙に凝りすぎずに仕上げていて好感が持てました。画像処理をしすぎると、何を狙ったのか曖昧になりますし。
  • 公文
    この作品は、組写真の5枚がうまくまとまっているため、ストーリー性がありますね。「14の夏」というタイトルとも合っていて、よかったです。
  • 嶋田
    連続写真を5枚出しても、それは組写真といえません。そこをしっかり理解することが大切ですね。
  • 古庄
    ただ組写真の中にも、一瞬をよくとらえている一枚があって、グランプリを狙えるほどの写真もありました。
  • 福田(幸)
    たくさん撮った中から一枚の写真を選ぶには、テーマをしっかり持ち、自分にしか撮れない写真はどれか、考えることが大切ですね。