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MELUSINA

06 鍵井靖章

MELUSINA

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about

鍵井靖章(かぎい やすあき)

鍵井靖章 (かぎい やすあき)

1993年よりオーストラリア、伊豆、モルディブに拠点を移し、水中写真家としての活動を開始。3.11以降は、震災を経験した海に生きる生命を記録し続けている。主な写真集に『unknown』、『ダンゴウオ 海の底から見た震災と再生』、『wreath』などがある。2013年、2015年に日経ナショナル ジオグラフィック優秀賞を受賞するなど受賞歴多数。TBS「情熱大陸」にも出演。
こちらから本写真集に関する
インタビュー動画をご覧いただけます
ずっとずっと海の生き物たちの傍で生きてきた。
人に話しかけるよりも、海の生き物たちとの
心の対話を試みた時間の方が長いかもしれない。
それほど人には興味はなく、
海という大きな生き物にずっと魅了されてきたのだ。

今回の写真集のタイトル
『MELUSINA』(メリュジーナ)は、
フランスの伝承に登場する水の精霊の名前で、
ヨーロッパ各地に伝わる人魚伝説の大本になっている。
ある人が言った。
「鍵井さんの写真に写っている美しい魚は、
一つ一つが全てMELUSINAなんですよ。
『人魚』という俗っぽいものではなく、
一つ一つが精霊なんです」
そんな嬉しい助言で、
この写真集のタイトルが決まったのだ。

常に変化を求めていた私の写真は、
優しいトーンのものから海の記録写真など多岐に渡る。
しかし今回の写真集では、
私が水中写真を始めた頃の手法を用い、
ストロボや水中ライトを活用することで、
海中世界と生き物たちが持つ
優美な色彩の表現に挑戦してみた。
なぜなら、色彩の再現性に優れた
PHOTOGRAPHERS’ ETERNAL COLLECTIONなら、
私が海中で知った地上にも負けない色彩を
皆さんに届けてくれると確信したから。

この地球に存在するもう一つの素顔、
MELUSINAの世界へようこそ。
  • 時間をコントロールして、
    海底に溢れる生命と色彩を撮影する。
    スローシャッターを選択することで、
    モルディブの海を包み込む青い水を表現した。
    陸上写真と同じように、
    目には見えない世界も表現できる水中写真に、
    私はずっと魅了されている。
  • お魚よりも表情が乏しく思える
    エビ、カニなどの甲殻類の撮影は実は苦手だ。
    それでも、
    地上にない自然の造形美の中に見つけると
    撮影意欲が増してくる。
    ここに写っているのは、
    名刺1枚サイズの海の世界。
  • インドネシアの秘境・ラジャアンパットで出会った
    ムスジコショウダイの群れ。
    数匹の先頭に導かれるように青い海に群れは舞い上がり、
    大きな球体を形成した。
    私たちが知る由もない
    「祭り」が海中で連綿と行われているのかもしれない。
  • 山口県青海島周辺の潮溜まりでは、
    未知なる浮遊系の生物に出会える。
    細長いサルパを正面から捉えると
    赤く熟した胡椒の実のような部位を見つけた。
    仄暗い海に浮かびながら、
    私はマクロの宇宙を見つめていた。
  • 愛媛県愛南の海は、今、
    最も注目されている
    日本の海の一つ。
    無垢で手付かずの海中景色が広がる。
    太陽の光の下でも、キサンゴのポリプは満開で、
    夜行性のテヅルモヅルは触手を大きく広げる。
    そんな特異な海域を、
    私は、
    日本の海に残る「Last flower」と形容した。
  • アフリカの国立公園内で野生動物を撮影した後、
    初めてケニアの海に潜り込んだ。
    弱肉強食という野生のイメージを
    持ったまま降り立った海底は、
    いつもよりハタなどの肉食魚の行動が獰猛に思えた。
    そんな時、素敵なデザインのホヤとハゼを見つけ、
    なぜだか少し安堵をして撮影したのを覚えている。

information

500部限定販売

タイトル
MELUSINA
発行年
2023年
仕様
240mm×240mm ラスター(ハードカバー)
80ページ66点収録 豪華化粧箱付
サイン入りオリジナルプリント付
(240mm×240mm)
印刷
DreamLabo 5000
価格
29,150円(税込・送料込)
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