撮りためた作品を高画質のフォトブックに
リニューアルした「PhotoJewel S」で、
チャーリィ古庄さんにフォトブックを作っていただきました。テーマは「世界の空港」ですね。
以前出版した写真集と同じように、世界の空港をテーマにフォトブックを作成してみました。撮りためた作品を使い、50ページにまとめています。
タイトルの「Sunshine Days」にはどんな思いを込めたのですか?
順光のオーソドックスなシチュエーションで撮影するのが好きなのです。逆光や遮光、夜景に逃げず、順光で良い写真を撮るのは意外と難しいものです。背景やタイミングなど、いろいろなものが写ってしまうからこそ、多くの要素を揃える必要があります。だから順光にこだわっているのかもしれません。
完成したフォトブックはいかがですか?
まず、この大きさ・判型でしっかりした表紙のフォトブックがつくれるのは嬉しいですね。個人でこれだけのものできることに驚きました。海外でよく写真集を買うのですが、それと同じような判型ですね。妻に実物を見せたら「これいくらするの……?」と心配されたほど(笑)。表紙も厚みがあって高級感があります。
「PhotoJewel S」は、キヤノンの業務用のプリンター「DreamLabo 5000」で
プリントされています。画質はいかがでしょう。
色が非常にきれいですね。一つのデータから大きく見開きにレイアウトされたプリントも、十分にシャープです。完成するまで解像度が足りるかどうか心配でしたが、実物を見てみたらまったく問題ない仕上がりでした。空の青もよく出ているし、地面の暗いところもしっかり再現されている。機体だけでなく、背景がちゃんと描写されているのが嬉しいですね。
このクオリティならポートフォリオとして使うこともできますよね。最近はタブレットに写真を入れてポートフォリオとして使う方もいますが、作品性を見せるプレゼンならこちらの方が説得力があるでしょう。
ところで飛行機の写真をプリントする上で、重要な点はなんでしょうか?
ひとつは階調ですね。最近はコントラストや彩度を上げ過ぎて、翼の下のシャドウ部が潰れてしまった写真を多く見ます。飛行機のボディは丸いので、ハイライトとシャドウの表現がどうしてもべたっ、となりがちです。なので、階調を残すのは大事なのです。今の飛行機の機体は白が多いことも考えると、ハイライトの粘りが効いているかどうかは特に重視します。
その点、「PhotoJewel S」は階調の表現がとても豊かです。いまにもこの飛行機が飛んでいきそうな勢いがあります。パソコンで操作している時はもっと色が派手に出過ぎてしまうかも、と思いましたが、実際のフォトブックを見ると、画面で見たままの色が出てきて驚いています。
5種類選べる用紙から「ラスター」を選んだ理由はなんでしょうか?
光沢紙ほど反射せず、質感を表現するのにラスターがベストだと思いました。写真の相性や親和性はとてもいいと思います。マット系の用紙より発色が良く、それでいて本を開いた時のテカリは少ない。非常に落ち着いた雰囲気になります。光沢系でだけでなく、ラスターやファインアートを選べるのは良いですね。
チャーリィ古庄さんの写真教室でも生徒さんがプリントをされています。
飛行機を撮影する人にラスターは人気があるのですか?
最近はそうですね。とはいえ、光沢も以前から人気があります。作品によってどの紙が合うかどうかは変わるので、僕の講座ではいくつかの種類の紙を試して貼り出します。その中で一番合う紙を選んで、最後に大きくプリントしています。
フォトブックで使用した作品ですが、
プリントのため新たにRAW現像などされたのでしょうか?
特に今回のフォトブックのために画像処理はしていません。もともと写真集を作るためにストックしてあり、ある程度の調整は事前にしていました。そういう意味ではあまり気負うことなく、手軽にできましたね。