新搭載の「PROモード」がすべてのフォトグラファーに使いやすい、sRGB領域のカラーマネジメントされた環境なのに対して、従来からカラーマネジメントを実践し、Adobe RGBとsRGBの差がプリントに及ぼす影響を知るプロフォトグラファーの方々には、「ICCプロファイルを使う」カラーモードの使用をおすすめします。imagePROGRAF PRO-1000 / PIXUS PRO-10S / PRO-100Sは「ICCプロファイルを使う」における「知覚的」マッチングの色変換に優れ、よりモニター表示の見たままに近いプリントが得られます。
- RAW形式で撮影【撮影】
- モニターの調節はユーザーの必須条件
- 環境光などの影響によるモニターの色の感じ方の違い
- モニターの特製やコンディションによる発色んばらつき
- Adobe RGBの色域に対応したモニターでの確認【現像・確認】
- Adobe RGB色空間でモニターの表示により近いプリント出力が得られる改良された「知覚的」マッチング
- 色域のより広い「Adobe RGB」を使いこなすフォトグラファー向けの「ICCプロファイルを使う」
- sRGBの色域を超える色をプリントする【プリント】
用紙の違いによる発色の差
周辺環境・本体のコンデションによる出力のばらつき
プリントを鑑賞する光の状態による色の感じ方の違い
ICCプロファイルを使用することで、プリンターの色空間を有効活用し、より広い色域で印刷できるようになります。また、使用する用紙に適した印刷が行われるので、きれいな印刷結果を得ることができます。 ICCプロファイルはキヤノン純正紙はもちろん、一部の他社紙の対応プロファイルも用意しており、キヤノンのホームページからダウンロードしてPrint Studio Proで利用することができます。
用紙の種類 | キヤノン純正紙の例 | |
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写真用紙 | 光沢紙 | キヤノン写真用紙・光沢・プロ[プラチナグレード] キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド キヤノン写真用紙・光沢 |
微粒面光沢 | キヤノン写真用紙・微粒面光沢 ラスター | |
半光沢(絹目) | キヤノン写真用紙・絹目調 | |
マット紙 | キヤノン写真用紙・プレミアムマット マットフォトペーパー |
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ファインアート紙 | ラフ | ファインアートペーパー・ミュージアムエッチング |
モニターの色域とプリンターと用紙の組み合せによる色域が大きく異なった場合、範囲を「はみ出した」部分のマッチング方法がいくつかあり、「Print Studio Pro」の場合は「知覚的」以外に「相対的な色域を維持」のいずれかを選択することができます。ファインアート紙や特殊紙など、写真用紙に比べて再現できる色域が狭い用紙の場合ほど、マッチング方法を変えることによって色味が異なってくる場合があります。
プリンターで再現できる色空間を有効に活用して印刷します。また、モニターに表示されているデータの特性が正しく反映されるので、モニターの表示に近い印象で印刷したい場合に選びます。
画像データをプリンターの色空間に変換したときに、画像データとプリンター共通の色域で色再現が近似するように画像データを変換します。画像データが本来持っている色に近づけて印刷したい場合に選びます。
Print Studio Proが「ICCプロファイルを使う」カラーモードで色変換を行う際は、OS標準のカラーマネジメントモジュール(CMM)を用いています。
Adobe PhotoshopはAdobe独自の「Adobe CMM」を標準CMMとして使っており、厳密に見ると色変換の結果は異なってきます。
Print Studio Proを32bit版のOSで使用する場合に限って、「ICCプロファイルを使う」の「カラー変換方式」を変更することができ、Adobe CMMをインストールした環境においてAdobe Photoshopでの変換結果と同じ色変換を行うことができます。
色空間に対する知識がないと運用が難しいカラーマネジメントされた環境のうち、sRGBカラーに特化してモニターとプリントの見た目を近づけるようにしたのが、imagePROGRAF PRO-1000 / PIXUS PRO-10S / PRO-100Sに搭載された新しいカラーモード「PROモード」です。このモードを使用することにより、sRGBで撮影された画像の特性を正しく反映して、モニターの表示に近い印象で印刷できます。
印刷イメージをモニターで確認しながら補正ができるので、何度も試し刷りをしたり、再調整したりする必要がありません。