環境光は、モニターや印刷物を見るときの、色の見え方に大きな影響を与えます。
そのため、カラーマネジメントを行うときは、部屋を照らす蛍光灯(環境光)の選択がとても重要です。
- 環境光を設定する際のポイント
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- ミックス光を避ける
- 写真を置く場所も無彩色に
- 外光が入らないように
- 壁紙やポスターの反射も考慮する
- 補助光としてのスタンドの利用
- 部屋全体を色評価用の蛍光灯に変えられない場合は、蛍光灯スタンドを利用可(演色性が低いためLEDスタンドは不可 )
環境光が画面に写り込まないようにフードなどで遮光する
ビビッドな色のデスクトップも避ける
未調整のモニターで色合いを調整すると、モニターに表示している色合いと印刷した写真の色合いが違ってしまいます。そのようなトラブルを防ぐために、モニターの調整が必要です。モニター単体で調整が行える場合は、手動で推奨の値に設定します。
さらに調整精度を高める場合は、測定器を使用して調整を行います。キャリブレーションツールでモニターの設定値を自動で調整し、モニター用のICCプロファイルを作成して色合いを調整します。作成したICCプロファイルをパソコンに設定することで、正確な色合いを表示できるようにします。
Color Management Tool Proは、プリンターキャリブレーション機能とICCプロファイルの作成機能を備えたキヤノン製アプリケーションソフトです。
ICCプロファイルは、測定器に付属するアプリケーションソフトからも作成できますが、Color Management Tool Proを使用すると、キヤノン製プリンターにより適したICCプロファイルを作成できます。
複数機種のプリンターを併用してプリントをする際に、色味の違いを最小限に抑えたい/使用環境や機械の経年変化など、出力のばらつきを抑えて常に安定した出力を得たい
チャートのプリント
チャートの測定
ICCプロファイルの作成
プリンターのキャリブレーション ※プリンターのキャリブレーション機能は、PIXUS PRO-100Sには対応しておりません。
多くの機器で再現可能な色の範囲である「sRGB」に対し、表現できる色空間がsRGBより広い「Adobe RGB」はより広い色空間で鮮やかな印刷ができ、Canon PRO LINE PRINTERの性能を引き出すことができます。
さまざまなマシン環境での安定した見え方・出力を共有したい場合はsRGBを標準とした作業環境で統一しておくとよいでしょう。
Print Studio Proは各色16 bitの画像データに対応しているので、画像編集ソフトからデータを劣化させることなくそのまま受け取り、ハイダイナミックレンジ(各色16 bitワークフロー)で印刷できます。
通常の各色8bit=256段階に比べて各色16bit=65,536段階となり、色調整で発生しがちなトーンジャンプ(階調飛び)による画質の劣化を抑えられます。またハイダイナミックレンジ(各色16 bitワークフロー)で印刷すると、各色8 bitの印刷に比べて滑らかな階調を表現できます。
一般的な観賞用プリントとしての画像解像度は300ppi(pixel per inch、1インチ=2.54cmあたり300ピクセル)あれば一般的に十分とされており、約2230万画素(5760×3840画素)のEOS 5D Mark IIIであればA3ノビサイズをカバーする解像度となります。
Canon PRO LINE PRINTERは、Print Studio Proなどのソフトウエアと対応用紙の組み合せで、1200ppiの入力に対応しています。スティッチングなどによる600ppi以上の高精細な画像データも、情報を損なうことなくプリント出力することができます。
寸法(mm) | 300ppi 時の ピクセル数 |
600ppi 時の ピクセル数 |
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A2 | 420 × 594 (16.5 × 23インチ) |
4962 × 7017 (約 3480 万ピクセル) |
9924 × 14034 (約 1億3920 万ピクセル) |
A3ノビ | 329 × 483 (13 × 19インチ) |
3886 × 5705 (約 2220 万ピクセル) |
7772 × 11410 (約 8870 万ピクセル) |
半切 | 356 × 432 (14 × 17インチ) |
4205 × 5102 (約 2150 万ピクセル) |
8409 × 10205 (約 8580 万ピクセル) |
A3 | 297 × 420 | 3508 × 4961 (約 1740 万ピクセル) |
7016 × 9922 (約 6960 万ピクセル) |
四切 | 254 × 305 (10 × 12インチ) |
3000 × 3602 (約 1080 万ピクセル) |
6000 × 7204 (約 4320 万ピクセル) |
A4 | 210 × 297 | 2480 × 3508 (約 870 万ピクセル) |
4960 × 7016 (約 3480 万ピクセル) |
六切 | 203 × 254 (8 × 10インチ) |
2398 × 3000 (約 720 万ピクセル) |
4796 × 6000 (約 2880 万ピクセル) |
2L判 | 127 × 178 (5 × 7インチ) |
1500 × 2012 (約 315 万ピクセル) |
3000 × 4204 (約 1260 万ピクセル) |
KG | 102 × 152 (4 × 6インチ) |
1205 × 1795 (約 216 万ピクセル) |
2410 × 3590 (約 865 万ピクセル) |
はがき | 100 × 148 | 1181 × 1748 (約 205 万ピクセル) |
2362 × 3496 (約 820 万ピクセル) |
L判 | 89 × 127 (3.5 × 5インチ) |
1051 × 1500 (約 160 万ピクセル) |
2102 × 3000 (約 640 万ピクセル) |
顔料は水に溶けない粒子状の色材で、インクの粒子が紙の表面に残ります。そのため水に溶けず、濡れてもにじみを抑えられます。対して、染料は水に溶ける色材で、インク中の水とともにインクが紙の内部に浸透します。用紙表面にインクの凹凸ができず、顔料インクより鮮やかな印刷結果が得られます。光沢紙に顔料インクでプリントすると、インクの段差により反射光の均一性がさまたげられ、光沢感にムラが感じられることがあります。これを解決するのが、imagePROGRAF PRO-1000 / PIXUS PRO-10Sに搭載された透明インク「クロマオプティマイザー」です。全体をクリアコートすることで反射の不均一を解消することができます。
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メリット |
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注意点 |
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ポイント |
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