ニュースリリース


発表日 2001年5月21日

デジタル複合機“MEDIO iR3300シリーズ”搭載の環境配慮技術について


新製品“キヤノン MEDIO iR3300シリーズ”は、省スペース、省エネルギー、機能性の3要素を高次元に融合した新世代のデジタル複合機であるとともに、先進の環境配慮技術を数多く搭載しています。
製品の研究開発、設計、販売、使用、さらには回収・リサイクルに至るすべての段階を通じて、資源生産性の最大化を目指し、「省エネルギー」、「省資源」、「有害物質の廃除」を中心に、地球資源の消費と環境負荷の低減に取り組んでいます。




“キヤノン MEDIO iR3300シリーズ”の環境配慮技術

  1. 省エネルギー

    ○オンデマンド定着方式
    これまでの熱ローラ定着方式では熱効率が悪く、待機中もハロゲンヒーターによる暖気を行い、さらにプリント行う際に1分程度のウォームアップ時間が必要でした。「オンデマンド定着方式」は、熱伝導効率と低熱容量化を大幅に向上させた薄い定着フィルムとセラミックヒーターを利用し、用紙が定着器を通過する際にのみヒーターを作動させ、フィルムを介して熱を与えることで画像を定着します。これにより、消費電力を従来の約1/10(当社同クラス比)に抑えるとともに、スリープモードからの復帰時間も6秒を達成しており、「省エネ」と「ウォームアップレス」の両立を実現しています。

    ○「IEA-DSM未来複写機プロジェクト優秀技術賞」を受賞
    “MEDIO iR3300”は、国際的な省エネ賞である「IEA-DSM未来複写機プロジェクト優秀技術賞」を受賞しました。独自の「オンデマンド定着方式」などにより、待機時の消費電力が10W以下や待機状態から稼働を開始するまでの時間が10秒以下といった、同プロジェクトの厳しい要求項目をクリアしていることが高く評価されました。

    ○グリーン購入法の基準値を大幅にクリア
    本年4月に施行された「国等による環境物品等の調達等に関する法律(グリーン購入法)」は、官公庁による環境物品等の調達を推進するために必要な事項を定めることにより、環境への負荷の少ない持続的な発展が可能な社会の構築を図るものです。“MEDIO iR3300シリーズ”は、すべての機種においてエネルギー消費効率31Wh/hを達成しており、グリーン購入法基準を大幅にクリアしています。また、古紙配合率100%再生紙への対応や自動両面印刷機能の標準装備など、コピー用紙の省資源にも大きく貢献しています。

    ■複写機(標準モデル:iR3300/iR2800/iR2200)の基準値



    エネルギー消費効率両面印刷
    グリーン購入法基準値20<CPM≦3099Wh/h以下必須
    30<CPM≦40125Wh/h以下必須
    iR3300シリーズiR3300(毎分33枚)31Wh/h標準
    iR2800(毎分28枚)31Wh/h標準
    iR2200(毎分22枚)31Wh/h標準

    Copies per minuteの略。1分間に出力できる枚数。

    ■複合機能搭載時(PSモデル、Lモデル、Fモデル、またはスキャナー機能装着モデル)の基準値



    低電力モード
    消費電力
    低電力モード
    移行時間
    低電力モードから
    の復帰時間
    スリープモード
    消費電力
    スリープモード
    移行時間
    両面
    印刷
    グリーン購入法
    基準値
    20<CPM≦44≦3.85×CPM
    +50W
    ≦15分≦30秒≦80W≦60分必須
    iR3300シリーズiR3300(毎分33枚)5.0W2分6秒5.0W2分標準
    iR2800(毎分28枚)5.0W2分6秒5.0W2分標準
    iR2200(毎分22枚)5.0W2分6秒5.0W2分標準

    オプション

    ○「国際エネルギースタープログラム」や「エコマーク」の基準も高水準でクリア
    「エネルギー消費の低減性に優れ、かつ、効率的な使用を可能とする製品の開発及び普及の促進」を目的とする国際的な省エネルギー制度「国際エネルギースタープログラム」や日本の「エコマーク」など、環境ラベルの基準にも高水準でクリアしています。

  2. 省資源

    ○リユース・リサイクル設計
    部品やユニットを製品の世代を超えて再度使用できるように、共通化設計を推進しています。また、開発当初から解体の容易性、材料表示、材料の統一化などを規定したガイドラインに沿ったリサイクル設計を徹底しています。

    ○サンドイッチ成形技術
    従来のバージン材に廃材を混合して物性を回復する再生方法に加えて、廃材をバージン材に挟み込むようにして部品を加工する「サンドイッチ成形技術」を採用しています。この方法は、(1)表面にバージン材を使用することで、異物などによる外観不良がない、(2)廃材とバージン材の混合や外装材の調色の必要がなく、熱を受ける回数が少ないため、強度や難燃性が劣化しない、といった利点があります。

    ○キヤノンのリサイクルプログラム
    使用済みとなった製品を分解し、厳密な検査に合格した部品を新たに生産工程に投入し、リユース(再使用)しています。また、リユースできない部品・材料は、素材ごとに分別・粉砕し、再び材料として使用するリサイクル(再資源化)を実現しています。

  3. 有害物質の廃除

    現在、はんだ、ガラス、レンズ、電線被覆、鋼板など多くの部材に含まれていた、鉛や六価クロムといった物質の安全性が問われています。キヤノンでは、生体への影響や環境汚染が懸念される物質を含む材料を製品に使用しない「エコマテリアル」を中心とする有害物質廃絶技術を順次実用化し、“MEDIO iR3300シリーズ”にも採用しています。

    ○難燃性樹脂
    外装プラスチックには、万一焼却されてもダイオキシンが発生しにくい、非ハロゲン系の材料「PC-ABS」を採用しています。

    ○鉛フリー部品
    電子材料やレンズ材料に含まれていた鉛を代替材料に置き換え、鉛フリー化を進めています。

    • 鉛フリーレンズ
      屈折率を調節する成分として添加されていた鉛の代わりに、チタンを用いた鉛フリーレンズを採用しています。
    • 鉛フリーはんだ実装基板
      コントローラーボードに、鉛フリーはんだを用いた実装基板を採用しました。
    • 鉛フリー電線
      これまで電線の被覆には樹脂の安定剤や着色用に鉛が含まれていましたが、“MEDIO iR3300シリーズ”では、鉛を用いない樹脂を採用しています。

    ○クロメートフリー鋼板
    筐体(本体の枠組み)の鋼板に、発ガン性や土壌汚染が懸念されるクロメートに代わり、有機系被膜を用いた新しい防錆処理技術を確立しています。

    ○オゾンレス帯電技術(ローラ帯電)
    ドラムを一様に帯電させるために、コロナ放電器を用いて約5〜10kVの高電圧を印加する従来のコロナ帯電方式は、発生したオゾン(O3)を処理するオゾン吸着フィルターに導く複雑なエアーフローが必要でした。“MEDIO iR3300シリーズ”では、交流と直流を重ね合わせた電圧を導電性ローラにかけて帯電させる独自の「ローラ帯電方式」を採用し、オゾンの発生比率を約1/1000以下(当社比)に抑えるとともに、約1/5以下の低電圧化を実現しています。




キヤノンの複写機事業における環境マネジメントについて

  1. ECP(環境配慮型製品)設計

    製品の設計を進めるにあたり、8つの実施項目(1.完全遵法、2.省エネルギー、3.省資源、4.解体・回収容易化、5.再利用・再生利用容易化、6.最終廃棄物極小化、7.ロングライフ、8.ロングセール)の実現に向け、従来の品質・性能・コストの情報に、市場からのリサイクルに関する情報や部品・材料メーカーからのグリーン情報を加えた環境設計基準と固有製品設計基準を確立しています。

  2. グリーン調達

    「省エネルギー」、「省資源」、「有害物質の廃除」を目指すために、原材料、部品、市販品を調達する「グリーン調達プログラム」を国内外の取引先と協力しながら実施しています。「グリーン商品=企業体質+商品自体」と考え、企業体質7項目と商品自体11項目を定量化し、基準を満たす原材料や部品を選定しています。

  3. グリーン生産

    キヤノンは、すべての生産拠点において、ISO14001認証を取得しています。ISO14001は、企業活動や製品・サービスで発生する環境負荷の低減という課題に対して方針を策定し、目標と実績を継続的に改善・管理する環境マネジメントシステムの国際規格です。

  4. 環境情報の公開 資源循環型社会の実現に向け、質とスピードを高めるには、一般ユーザーにもできる限りの環境情報を開示することが不可欠です。キヤノンでは、環境に対する考え方や具体的な取り組みをはじめ、環境対応に関する事業所の情報や、環境対応に必要な経費と効果を年度ごとに集計してまとめた環境報告書を毎年発行しています。さらに、環境特性項目を定量的に表示する「タイプIII」のエコラベルを中心に、製品環境情報の公開を推進しています。
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