“Report Studio”は、メインフレーム、UNIXサーバ、PCサーバから帳票データを受信し、出力デバイスに応じたデータ形式に変換、出力ボリュームに応じて最適なプリンターへ帳票を出力することができます。これにより、いままでのメインフレームからのセンター集中出力だけでなく、各部門プリンターへの分散出力が可能になり、各部門への帳票輸送コストを削減し、帳票業務処理スピードを向上、企業のTCO削減と業務処理スピードの向上に大幅に貢献します。また、各クライアントからは、各出力デバイスの状況、印刷ジョブ処理状況の監視や、ジョブのキャンセル・削除・優先順位変更・出力先変更など、基幹帳票出力業務で重要となる様々なジョブ管理、デバイス監視をリアルタイムに行うことができます。また、オプションの結合・仕分け機能により、1つの帳票データを最大10箇所まで仕分け、配信することができます。この機能により、センター集中出力や各部門への分散出力、さらにReport Viewerサーバなどの電子帳票システムへの配信といった、帳票データの最適な仕分け出力、配信を可能にしています。さらに、データグループ(区画)管理およびデバイス管理に関して、ユーザー単位に権限設定(参照レベル、操作レベルなど)が可能、部門単位での帳票出力管理を実現しています。
【市場動向】
現在、企業の基幹業務はレガシーシステム(メインフレーム)からERP※を中心としたオープンシステム(UNIX・PCサーバ)に移行しつつあります。このような環境変化に伴い、基幹帳票出力については、メインフレームからのセンター集中出力から各部門での分散出力へ、またレガシーシステムからの出力からオープンシステムからの出力へ、さらには紙への出力から電子帳票化(パソコン上での画面表示)へ変化しています。また、帳票出力における企業ニーズとして、マルチプラットフォーム(メインフレーム、UNIX・PCサーバ)からの帳票出力業務の一元管理、適材適所にプリンターを配置し各部門での分散出力、高度なジョブ管理やデバイス監視機能、などが挙がってきております。
※ERP(Enterprise Resource Planning): | 財務会計や販売管理、生産管理、在庫管理など、企業の基幹業務の情報を一元的に統合管理するシステム。 |
【開発の背景】
キヤノン販売では、1991年より、基幹高速プリンター分野で業界に先駆けて、高速プリンターをネットワークに接続するためのプリントサーバシステムを販売してきました。市場参入以来この11年間、LANコントローラ、MIC(メインフレームインターフェースコントローラ)、MIC3、といったプリントサーバシステムを、ユーザーニーズに合わせて開発を行ってきました。そして今回、市場の要望を元にマルチプラットフォーム対応の帳票出力管理システム“Report Studio”を開発。“Report Studio”は、これまでのMIC3機能を継承しつつ、クライアント/サーバシステム化を行い、ユーザーのシステム環境にフレキシブルに対応できる製品です。キヤノン販売は今後も基幹帳票出力業務に対して、ユーザーニーズに合わせたドキュメントソリューション製品を提供していきます。