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通信販売における明細書発行業務のコスト削減と効率化を実現
株式会社わかさ生活



業種:卸売・小売業 | 従業員規模:300~999名 | 成果:コスト削減、業務効率の向上

サプリメント業界品質No.1を目指して通信販売網を拡大

株式会社わかさ生活は1998年に創業。目の総合健康企業として、ブルーベリーやカシスなどの果実、ローズなどの素材を用いたサプリメントの商品企画および研究開発、販売営業などを行っている。

サプリメント業界品質No.1を掲げ、「一人でも多くの方に健康になっていただきたい」という想いから通信販売網を拡大し続け、物流量の増大に伴って、2005年には物流センターを現在の所在地・伏見区に移転。2012年には、出荷時の明細書発行業務における効率化の一環として、カット紙プリンターimagePRESS1110を2機導入した。

今回は同機の導入に至った背景と目的、効果などについて、同社流通センターの部署長 和田 知也 氏と、生産管理課 田中 太 氏、出荷課 川添 虎太 氏にお話を伺った。

流通センター 部署長 和田 知也 氏
流通センター 生産管理課 田中 太 氏
流通センター 出荷課 川添 虎太 氏

導入背景連帳プリンターのデメリットを解決する方法を模索

御社の業務内容についてお聞かせください

和田氏:
わかさ生活は1998年に創業し、サプリメントを中心とした通信販売を行っています。代表の角谷は幼少時のケガが原因で、視野の半分を失いました。術後、サプリメントと健康器具などを販売する産業に従事していましたが、とくに、自分と同じように目や健康で困ってる方々のお役に立ちたいとの想いから、視力回復に効果がある北欧産の野生種ブルーベリー「ビルベリー」を用いたサプリメント「ブルーベリーアイ」を開発しました。
最近では多くのサプリメントのラインアップを用意するとともに、同じく北欧産の野生種サンタベリー(学名:リンゴベリー)が「レスベラトロール」という若返りの成分を含むということで、同成分を用いた化粧品なども販売するに至っています。

流通センターの変遷についてお聞かせください

和田氏:
創業時は、代表の角谷自身が電話で注文をいただいて出荷していました。その頃から、ずっと自社で出荷作業を行っています。現在は毎月55万件ほどの出荷を行っており、2010年からは、今まで手作業で行っていたところを機械化するなど業務効率化を進めています。お客さまへのサービス向上を考えれば、ここ数年の通販は「すぐ届いて当たり前」になってきているので、今回導入させていただいたimagePRESS1110も、出荷作業をよりスピーディーにするための設備投資の一環でもあります。

imagePRESS1110を導入するきっかけをお聞かせいただけますか

田中氏:
以前は、明細書の印刷に連帳プリンターを使っていました。連帳プリンターの場合は裁断の工程に時間を費やしてしまうため、そのままのクオリティで印字できる、カット紙プリンターを導入して、業務効率アップを図れないかと考えていました。
また連帳プリンターの場合、毎回印刷時に損紙が出ていました。弊社ではデータ出力が日に何回もあるので、月間に換算するとかなりの損失になっており、無駄を出さないための方法を模索していたのです。

選定理由バーコードの精度と、印字位置精度が決めて

連帳プリンターからカット紙プリンターに入れ替える際に、検討した点をお聞かせください

田中氏:
第一に考慮した点は、バーコードの精度と、印字位置精度です。バーコードの審査が厳しいため、プリンターをカット紙化する上で懸念点になっていました。印字位置の精度は連続紙の方が高かったためです。
5年前の入れ替えの際も、カット紙プリンターと連帳プリンターを比べたのですが、カット紙プリンターは印字位置のバラつきがあり、合格ランクに届きませんでした。そういった過去の経験があって、印字位置精度については不安がありました。もし印字位置がずれた伝票がお客さまのところに届いたときには、入金できないことになりますので……。
しかし前回の入れ替えからは5年経っていましたので、もっと性能の優れたプリンターが登場しているのではと考え、数社のメーカーにご相談しました。

実際にカット紙プリンターの印字精度を見た印象はいかがでしたか?

田中氏:
事前に印刷データをお渡しして試し刷りをしてもらい、印字位置に問題がないかどうかチェックしました。
メーカーによって印刷の方法に特長があるのですが、imagePRESS1110は印刷から排出までまっすぐ紙が通る機構になっていて、印字位置精度が1番安定していました。
そのほかにも、重送があったときに自動で排出される「エスケープトレイ」など、imagePRESS1110には細かいところも含めて現場の人が扱いやすい機能がたくさんあるように感じました。たとえ良い機械を入れたとしても、操作が難しいものであれば意味がありませんから、現場の方たちが混乱せずに使用できるという点も考慮しました。

導入後の成果1年ほどで初期投資分の採算がとれ、作業時間の節約も

コスト面の試算はいかがでしたでしょうか?

田中氏:
コスト面では、本体の価格、ランニングコスト、保守費用などを総合的に検討しました。本体の初期費用が高くても、5年間で保守費用も含めたときに同等の価格であれば、機能や性能の優れた機械を取り入れようという考えでしたが、imagePRESS1110を導入すれば1年ほどで初期投資分の採算がとれる試算になりました。
以前のプリンターと比較しても、2分の1程度に抑えられました。カウンター料金は少しの差ですが、保守料金の差が大きかったですね。
また、コスト試算には1分あたり何枚刷れるかという印刷スピードが大きく関わってきます。A3の出力スピードが、以前の機械に比べて1分あたり20枚程度速くなっています。各社のスピードを比較してみても、このクラスのプリンターでは、imagePRESS1110が一番速いですね。

運用効率の面で想定していた効果はありますか?

川添氏:
弊社では印刷する用紙が複数あるため、連帳プリンターでは紙の付け替えの時間がもったいないと思っていました。また、作業者によっては紙の種類で混乱したり、作業ミスが発生することもありました。
その点、カット紙は先にトレイにセットしておいて使い分けするだけですから、操作が簡単になりミスが発生しにくくなります。ボタン1つでトレイを選ぶだけで用紙選択できるのは、現場から作業しやすくなったと聞いています。あとは、時間が空いているときに給紙すればよいだけですので、作業時間の節約にもなっています。連帳プリンターでは裁断の作業もありましたしね。

田中氏:
印刷した用紙を裁断機に持って行くのは時間がかかりますし、けっこう重いんです。現場は女性スタッフが多いので、持ち上げる負担が少なくなったというだけでも楽にはなったといわれています。

導入後の総合評価をお聞かせください

川添氏:
連帳プリンターは連続紙なので当たり前ですが、印字ズレが出ると全部ずれてしまい印刷コストが大きくなります。紙の付け替えの位置を1つ間違えてしまうと、もう一度刷り直すことになる…そういった操作ミスでの損失を最小限にできるメリットもあります。カット紙プリンターであれば、すぐに印刷のストップがかけられますし、imagePRESS1110はずっと使っていても、紙詰まりというのはほとんどないのでロスなく印刷できています。
要望通りという点では、やはり印字位置を補正してくれる「高精度アクティブレジストレーション」の機能ですね。それが印字位置精度が高い要因だと思います。
以前は、サービスマンに来ていただいて、チェックするために機械を開けて、いろいろ取り出したりなど、煩雑な作業がありました。その点の時間短縮はできたという実感があります。
印刷音も静かになりました。裁断時にもかなり音が鳴っていましたので、そういう環境面の改善も図れています。

田中氏:
弊社ではほぼ365日プリンターを動かしています。メーカーさんによっては「月曜~金曜の9時~17時までしかメンテナンスしていません」というところもあります。保守については、検討時にそういう点も見てましたし、コールしたときにすぐ来てもらえる体制をつくってもらいたいという要望がありました。imagePRESS1110は新しい機械なので、メンテナンスを担当できる方がまだ少ない点が若干不安でしたが、担当の方も含めて教育やメンテナンスの対応を進めるとはっきり言っていただいたので心強かったですね。
要望通り定期的なメンテナンスをしっかり行っていただいていて、消耗品の交換についてもきちんと案内していただいてますので、安心してお任せできます。

今後の展望通販業界はスピード面が重視される時代へ

印刷業務に関する今後の展望をお聞かせください

和田氏:
通販業界はスピード面が重視されてきている時代だと思いますので、それに対応できる仕組みを構築していきたいと考えています。
弊社は、これからよりスピード面のサービス向上に向け、社内体制を変えていますが、まずは、アウトソーシングの部分を内製できるようにしたいと考えています。imagePRESS1110はA3で1分当たり70枚のスピードが出るので、充分なスピードが確保できるimagePRESS1110を導入してよかったと思っています。
さらに時間のスケジュールが、今よりもタイトになってくることが予測されますので、スピードと正確性、安定性に優れたプリンターを今後も使っていきたいと思っています。

株式会社わかさ生活

創業:1998年4月
所在地:京都市下京区四条烏丸長刀鉾町22

※本記事は取材時(2012年)のものです



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