
心身の美容を大切にする利用客が訪れるエステサロン。株式会社ザ・フォウルビが全国で展開している「ジェイエステティック」では、お客様へのサービスを充実させるために、店舗でのIT化を強化。その一環としてキヤノンのA4カラーレーザー複合機「Satera MF8570Cdw」を全店舗に導入した。タブレット端末からワイヤレスでプリンター複合機に印刷ができ、契約書やカルテなどの資料も電子化して、本社で管理できるように改善した。これによって、店舗の作業、本社での管理の効率化が大幅に進んだ。

株式会社ザ・フォウルビ http://www.j-esthe.com/
1979年(昭和54年)9月に設立した老舗のエステサロン。東北から沖縄までの広いエリアでエステサロン「ジェイエステティック」104店舗を展開。脱毛、フェイシャルエステ、ボディ(痩身)などトータルエステを提供している。

エステサロンらしい高級感が漂うロビー。

株式会社ザ・フォウルビ
情報処理部 課長 秋元 隆宏氏
情報処理部 課長 秋元 隆宏氏
同社では、約2年前からIT促進プロジェクトを進行させ、2015年4月に本格稼働を始めた。その一環として、キヤノンのA4カラーレーザー複合機「Satera MF8570Cdw」を106台導入している。
情報処理部 課長 秋元 隆宏氏は、目的を「当社のサービスをさらに改善するには何が必要かを検討しました。その答えが店舗の業務におけるIT推進でした。契約書作成やカルテなどの手続きをデジタル化して作業時間を軽減すれば、そのぶんお客様へのサービス充実が可能になります」と語る。
そこで全店舗にタブレット「iPad Air」(各店舗3~6台)とSatera(各店舗1台)を導入し、それを活用するシステムを構築した。
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カウンターに設置されたSatera MF8570Cdw
「契約書類の赤字も印刷できるカラー対応。iPadから直接印刷できるAirPrint対応。それにデジタル機器の操作に不慣れな店舗スタッフにも使いやすいユーザビリティと優れた印字品質。それらを条件に検討したところ、Satera MF8570Cdwに決めました」
2015年4月、全国に点在する104店舗、本社合わせて106台のSateraを2、3週間かけて更新したが、移行にあたってのトラブルや問い合わせはほぼなかったという。
「店舗スタッフは全員女性ですし、本来はエステシャンであって、決してデジタル機器に明るいスタッフばかりとはいえません。そのため機器を入れ替えると、本社の私達に問い合わせが頻繁に来るのが普通でした。しかしSateraの切り替えでは問い合わせがほとんどなく済みました。設置に来たキヤノンのサポートの方が、設置の後にスタッフに基本的な操作方法を説明していってくれたのです。私達が104店舗を回るわけにもいかないので、非常に助かりました」
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タブレットから直接、ワイヤレスでプリンター複合機に印刷。

スキャンした文書はPDFファイルとして管理。必要なものだけ紙に出力。
新しいシステムでは、まずiPadから専用Webアプリにアクセスする。入力は利用客自身が操作して行うが、タブレットに不慣れな場合は店舗スタッフが支援する。そのデータは自動的にPDF化され、本社のサーバーで管理される。そして利用客に渡す書類など、必要なものを紙に出力するという流れだ。手書きと違って書き損じることもない。作業フローを変えた結果、一人あたりに30分程度かかっていた対応時間が、半分の15分程度に短縮された。
「印刷に関してもスタッフからは、Sateraになって早い、操作しやすい、綺麗と高評価を得ています。対応時間が短縮された結果、より多くのお客様への施術ができるようになり、また新規のお客様への対応にもより多くの時間をあてられるようになりました。また時間に余裕ができて、スタッフ自身も休憩に入るタイミングを取りやすくなりました」
またクレジット契約する際は、運転免許証などの個人情報を確認する資料をスキャンする。そのスキャン作業でもSateraを活用し、データは本社のサーバーに直接保存される。そしてSateraを、フロントやカウンターの近くに設置しているのは、利用客の見えるところで作業を行いたいという考えからだ。
「見えないところでスキャンしては、お客様に不安感を与えてしまいます。だから目の前でスキャンできる場所に設置しました。またエステサロンですから、プリンター複合機といえどデザインは重要です。Sateraは見栄えもスタイリッシュなので、フロントに置いていても違和感がありません」
利用客のカルテも、PDFによる電子化が実現できた。紙のカルテに比べれば、検索ひとつで目的のカルテを見つけ出せるようになり、これも業務効率改善に大きく役立っている。
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プリンター複合機の新しい活用に期待を寄せる秋元氏。
「ある店舗でFAXができなくなったという問い合わせが来たのですが、本社からVPN経由で複合機にアクセスしたところ、電話回線との接続エラーが表示されていました。店舗に確認すると、スタッフが設置場所を移動した際に、電話コードの接続を間違えていたことがわかりました。本社にいたままで、これだけのことがわかるのは、便利です」
またプリンター複合機では定期的にトナーの補充を行うことになるが、「e-グルネット(イーグルネット)」というキヤノンの消耗品Web発注サービスを使っている。以前のプリンター複合機のころは、店舗から依頼を受けて本社が業者にFAXで注文を出していたが、FAXだと人為的ミスや送信エラーなども起こって支障が出ていた。現在は、店舗からトナー補充の依頼を受けると、本社がe-グルネットで注文し、店舗に直接消耗品が届くというフローに変わった。
「夕方に注文すると翌日には配送されるので、便利になりました。またe-グルネットならWebで履歴も残りますし、注文後に確認メールも届くので、ミスの発生を抑えることができます」
現在のところ、店舗での活用は契約書類印刷や個人情報のスキャン作業が中心だが、「せっかくのカラープリンター複合機なので、プロモーションなどにも活用したい」と考えているそうだ。現時点でも店舗によっては、「店頭のPOP作成」「広告の印刷」などを行っている。「いいアイディアがあれば、採用していきたい」と秋元氏はSatera MF8570Cdwの新しい活用に期待を寄せている。
- ① 出力物がモノクロでは、約款などに必要なカラー出力に対応できなかった。
- ② 契約書や見積書は手書きの複写用紙で管理していて、書き損じた場合は最初からやり直し。また紙での書類管理は、手間がかかっていた。
- ③ 「ボタンが操作しにくい」「受信したFAXの印字が薄く、読みにくい」という課題があった。
- ① 約款などのカラー出力が可能に。さらに一枚目の出力も速く、お客さまの待ち時間も短縮。
- ② iPadで入力、必要な文書はAirPrintで簡単出力。だから効率よく、対応時間を半減。またVPNで各店舗から本部へ直接スキャンデータを送信し、管理業務を効率化。
- ③ カラー液晶パネルで操作しやすく、印字もキレイで読みやすい。
※Apple、iPad、iPhoneは、米国および他の国々で登録されているApple Inc.の商標です。AirPrintおよびAirPrintロゴは、Apple Inc.の商標です。