紙請求書をWeb配信にシフト。
コストダウンしながら、顧客満足度を向上。
キヤノンマーケティングジャパン 導入事例

業種
卸売業・小売業
従業員数
連結:17,398名 単独:5,393名(2019年4月現在)

年間400万通。請求書Web化の取り組み

企業活動において必ず発生する請求業務。

毎月定期的に行なわれる帳票の発行業務には、印刷や封入に“時間”と“人手“がかかり、郵送にはそれなりに“コスト“もかかります。

請求書や支払通知に関わるコストは、受注数に比例して増加するほか送料も値上げ傾向で、じわじわと利益を圧迫することに課題を感じている企業も多いことでしょう。 キヤノンマーケティングジャパン株式会社も年間400万通の請求書を紙に印刷して郵送しており、効率化とコスト削減が課題となっていました。

そこで同社は、2018年6月より請求業務を抜本的に改善する取り組みとして、自社開発したWeb配信システム「i・Info」によるWeb配信に切り替えを実施。

その背景や、効果について、当時事業部門でIT活用を担当していたBPM(Business Process Management)推進部の磯村氏と、請求書発行の管理部門である業務管理課の津本氏、島田氏に伺いました。(掲載:2019年11月)

01:開発・導入の背景請求書を紙で届ける事は、
“時間”も“人手”も“コスト”もかかる

まず、紙による請求書の発行・発送業務の課題は大きく以下の3つがあったと開発に携わった磯村氏は語ります。

  1. 到着までに数日の時間が掛かる
  2. 問合せや個別対応(FAX、速達、メール送付)に時間と人手が掛かる
  3. 資材費、印刷費、郵送費、人件費のコストが掛かる

「紙の請求書発行は、郵送が前提となるので印刷・封入封緘・発送といった作業が発生します。そのうえ配達日数もかかるため、お客様の手元に届くまでにはどうしても数日を要します。非効率なうえにコストもかかる。改善の効果は大きいと判断しました」

新規取引や契約更新時のWeb移行施策

また、郵便には追跡サービスがなく配送状況の確認もできません。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社では、お客様から未着の問い合わせがあった場合には再発行し、FAXやメールで個別に送付していたといいます。

「当社の場合、再発行にはインシデント防止のため複数名でのチェックを行なっていて、人手、業務負荷ともに非常に大きいものでした。

実際にFAXなどで個別対応している請求先の件数を調査したところ、月間約300件もあることが分かりました。

またコストは、用紙や封筒などの資材費、印刷費、作業費、郵送費など合算すると、年間約3億円にものぼっていました」

BPM推進部 部長 磯村雅弘

02:業務要求紙の請求書からの脱却。
発行したら即座に届く方法を模索

個別対応には会社全体で大きな負荷がかかっていることが確認できましたが、これは同時にお客様にも問い合わせの負荷をかけていることになります。

未着の問い合わせや、経理処理の都合上早めに請求書が欲しいというお客様に、まずは「すぐに届くこと」。

これが「i・Info」開発の最も重要なポイントだったと磯村氏はいいます。

「請求書を作成した直後にお客様にお届けできれば、問い合わせや個別対応は減少すると予想できました。

郵送ですと、お客様のもとへ届くまでにどうしても数日間はかかります。しかし、インターネットを利用すれば即座に送信することも、保管も可能です。とりわけ、安全、確実に送れる方法として行きついたのがWeb配信でした」

再発行の必要なし。過去ファイルの検索も可能

「電子化したファイルを送ることで、お客様側のペーパーレス化、エコにも貢献します。

「i・Info」では電子データで7年間の長期保存ができるので、配信済みの帳票を簡単に検索できるメリットもお客様に喜んでいただけるサービスになりました」。

請求書のWeb配信によるメリット

  1. お客様にすぐ届く
  2. 印刷・郵送にかかるコストがかからない
  3. 過去の請求書を簡単に検索できる
紙の通知の場合、たとえば一日目「印刷、封入、検査」、2日目「郵送」、3日目「受取」など、お客様受理まで数日の時間が必要。bizform online導入後は、たとえば「データ登録」、「メール通知」、「受取確認」で、お客様受理まで数分~数十分で完了。

03:導入後の運用いかにスムーズに移行するか?
その仕組み作りからサポート

2005年の「e文書法」の施行や2016年の税制改正により、帳票の電子保存に取り組みやすくなったものの、日本ではまだまだ紙による帳票保存が一般的です。

自社の都合だけを考えると、Web配信に強制的に切り替えるのが一番コストメリットが大きいのですが、磯村氏はお客様との関係性の方をより重視しました。

「受手であるお客様の運用にもかかわる事なので、必ず同意を得てからWeb配信に切替える方針としました。そのため、顧客ごとに「Web配信」か「紙の通知」かを管理する事が必要になり、基幹システムに軽微な改修を実施しました。

また、スムーズな移行を行うため、紙の請求書にWeb配信のご提案を掲載し、ホームページから登録できる仕組みも作りました」

1.注目・興味(郵送で案内通知(請求書裏面))、2.検索(キーワード検索)、3.メリット理解(サービス内容やFAQなどを掲載)、4.申し込み(メールアドレス収集)、5.登録(Webで登録)。1~5を経て利用開始

04:導入の効果Web配信の割合は増加傾向。
個別対応の業務負荷が軽減

切り替え後、その効果を現場の津本氏、島田氏はどう実感しているのでしょう。

「現在、Web配信への切替対象を徐々に広げておりまして、切替数は毎月約500~600件ずつ増加しています。

請求書発行業務の改革は始まったばかりで問い合わせ対応や登録業務に改善の余地がありますが、FAXやメールでの個別対応がなくなり、現場の負荷も少しずつ減ってきています」と津本氏。

また、島田氏はWeb配信に将来性を感じています。

「順調にWeb配信の割合が増加し続ければ、人件費や送料などの大きなコスト削減が期待できます。

それはつまり印刷や封入封緘などの毎月のルーティンから社員を解放し、より生産的な仕事に注力する環境の実現に貢献できると思っています。また、今後電子化が一般化していくと、請求情報の即時提供はさらに顧客満足を向上していくものになると確信しています」

業務管理課(導入当時) 津本未佳
業務管理課 島田正紀

05:今後の展開今後は、Web移行率の向上を目指す

喫緊の課題はWeb移行率をどう向上させていくかだという磯村氏は、サービスの充実や丁寧なフォローによりWebシフトを推し進めています。

既存請求書のWeb移行施策

「ハガキ請求書の裏面にWeb化推奨のご案内を掲載し、お客様自身にWeb移行登録を実施いただく施策を実施しています。興味を持ってくださった方が検討しやすいよう、これに加えて営業の訪問や架電によりフォローしています」

Web配信の切り替えを検討しやすい時期を逃さず、積極的なアプローチにも取り組んでいます。

新規取引や契約更新時のWeb移行施策

「取引を開始するケースや保守契約の更新のタイミングで、担当セールスからWeb請求のメリットをお伝えし、その場でWeb請求の申込を受け付ける施策を計画しています。自然環境保護や物流ドライバー不足などの社会問題に配慮し、すでに国内BtoCの領域ではWeb請求が標準になりつつあります。当社でも、そのような情勢を踏まえ、Web請求の標準化を推進していきたいと考えています」

PDFダウンロード

こちらの導入事例は、PDFで詳しくご覧いただけます。

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