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PET素材のシール紙に印刷してICカードを再利用。職員証の印刷コストを大幅に削減医療法人社団玉栄会 東京天使病院



業種:医療 | 従業員規模:300〜1,000名 | 成果:コスト削減、業務効率の向上

東京天使病院を中核として東京都八王子市で医療や介護事業を展開している医療法人社団玉栄会では、医師や職員がICカード型職員証をつねに携帯している。しかし、病院では職員の入れ替わりが多いため、その都度新しいICカードに更新していたのでは多額の費用がかかってしまう。そこで、PET素材の光沢シール紙にも印刷ができるカードプリンターを導入し、名前と写真を印刷した職員証シールを貼り替えることでICカードをリユース。さらに、名刺や職員駐車証の印刷にも利用している。そこで、カードプリンター導入の経緯と成果を、総務部長の佐藤成氏に伺った。

導入背景ICカードを再利用して、職員証の発行コストを削減

病院では、医師や看護師、薬剤師をはじめ、介護福祉士、栄養士など、さまざまな職員が働いている。だが、その専門性ゆえに長期・短期で職員の入れ替わりが多いのが実状だ。東京・八王子市で、救急医療機関ならびに回復期リハビリテーション施設として、高度な医療ときめ細かな介護福祉サービスを提供している医療法人社団玉栄会では、約400名におよぶ医師・職員が勤務しており、そのうち年間50~100名が入れ替わっている。そこで、課題となるのが、出退勤記録をはじめ、夜間入館や院内の入退室セキュリティーなどに利用しているICカード型職員証の発行に伴うコストと手間である。総務部長の佐藤成さんはこう語る。

「職員が入れ替わるたびに、1枚数百円のICカードを新しく作り替えていたら、その費用だけで年間数万円になってしまいます。そこで、名前と写真を印刷したシールをICカードに貼り、それを取り替えることでカードを再利用する方法を採用しました」。

当初は、10枚のシールカードが並んだ紙シートに既存のインクジェットプリンターで印刷し、1枚ずつはがしてICカードに貼るやり方も考えた。しかし、新しい職員の人数がまとまってから印刷しないと余分なコストがかかってしまうし、シール紙を1枚ずつはがす手間も面倒。また、入浴介助や調理の現場では、水に濡れると写真や文字が滲んで使い物にならなくなってしまう。佐藤さんはこうした問題を解決したいと思っていた。

選定理由PET素材の光沢シール紙に1枚ずつ印刷できるカードプリンターに出会う

そんな折に、キヤノンの担当営業から、PET素材のシールカードに1枚ずつ印刷できるカードプリンターが登場したことを知った佐藤さん。その使い勝手の良さときれいな印刷サンプルを見て「これなら使える」と実感。実際に水に濡らしても滲まないか、光沢紙の耐水性も確認して迷わず導入を決定した。「実は印刷サンプルを見ただけでデモは見ていませんでした。納入されて初めて実機を見たのですが、思ったよりずっとコンパクトで、ちょっとした空きスペースに置けました。また、印刷に速さを求めていたわけではありませんが、以前は手差しでシート紙を入れ替えたり、カードを1枚ずつ切り取ったりと面倒な作業が必要だったので、カード用紙をまとめてセットするだけの簡単さは言うことないですね」と、佐藤さんは話す。カードに直接印刷したような高いクオリティがありながら、手間をかけずにコスト削減ができる導入効果は予想以上に大きいという。

ICカードを再利用して、職員証の発行コストを削減

「職員が入れ替わるたびに、1枚数百円のICカードを新しく作り替えていたら、その費用だけで年間数万円になってしまいます。そこで、名前と写真を印刷したシールをICカードに貼り、それを取り替えることでカードを再利用する方法を採用しました」。 当初は、10枚のシールカードが並んだ紙シートに既存のインクジェットプリンターで印刷し、1枚ずつはがしてICカードに貼るやり方も考えた。しかし、新しい職員の人数がまとまってから印刷しないと余分なコストがかかってしまうし、シール紙を1枚ずつはがす手間も面倒。また、入浴介助や調理の現場では、水に濡れると写真や文字が滲んで使い物にならなくなってしまう。佐藤さんはこうした問題を解決したいと思っていた。

導入後の成果純正ソフトウエアで、誰でも同じデザインができるフォーマットを作成

もちろん、カードプリンターが活躍するシーンは職員証の発行だけではない。名刺も以前はインクジェットプリンターを使ってシート紙に印刷し、1枚ずつ切り取って使っていたが、今ではカードプリンターで単票の名刺用紙に印刷している。印刷コストも1枚約3円とリーズナブルで、切り離す手間も不要になったので助かっているとのこと。

カードプリンターで印刷している職員証や名刺のデザインには、キヤノン純正ソフトウエア「ImageCreate SE」を利用。佐藤さんが、部門、名前、写真の位置と大きさを指定したテンプレートを作っておき、あとは名前や写真を差し替えていくだけで、誰が作ってもデザインフォーマットがくずれないようにしている。 「『ImageCreate SE』は直感的に使え、私以外のスタッフもテンプレートを利用して全く同じデザインで印刷できるから簡単でいいですね」(佐藤さん)。

社員証発行の流れ

今後の展望手軽に低コストで印刷できるので、さまざまな活用法も考案中

このように、カードプリンターと「ImageCreate SE」を使うと、さまざまなカード印刷が簡単にできるので、ほかにもいろいろな使い途があるはずと佐藤さんはアイデアを練っている。例えば、すでに実用化しているのが、職員用パーキングで使う駐車許可証。カードを駐車中のダッシュボードに置いておけば、印字されているQRコードによりクルマの持ち主の所属部署がすぐにわかるようになっている。

そのほかにも、患者の面会に訪れた人につけてもらうネックストラップ型の面会証は、返却し忘れて持ち帰る人も少なくないので、例えば、カードプリンターでシール紙に印刷して胸に貼ってもらうなどすれば、返す手間もなくなり管理も便利になるのではと考えている。

「このカードプリンターなら、紙にもプラスチックにも印刷できるので、これからまだまだ用途が広がりそう。それを考え出すのも楽しみの一つです」と語る佐藤さん。 カードプリンターから生まれていくたくさんのカードが、医療のさまざまな現場で活躍の機会を広げていきそうだ。

医療法人社団玉栄会 東京天使病院

事業内容:心と身体のトータルケアを理念としたメディカル複合施設を運営病院運営

従業員数:約400名

※本記事は取材時(2016年12月)のものです



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