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大判コピーシステムセットで地質図などを電子化。大判図面の印刷も。庄建技術株式会社



業種:建設・不動産 | 従業員規模:1〜49名 | 成果:業務効率の向上、事業継続

福島県南相馬市の建設コンサルタント、庄建技術(株)は以前から使用していたキヤノンの大判プリンターに加えて、2011年11月に大判スキャナーを導入し「大判コピーシステムセット」にシステム拡張した。その結果、大判の地質図などを随時電子化し、必要に応じて大判図面として印刷できるようになった。大判コピーシステムセットは業務にどんな変化をもたらしたのか、同社の幹部に直撃した。

導入背景低コストで「大判コピーシステムセット」を実現

園長 白輪氏

庄建技術(株)の強みは、地すべりなどの原因となる地盤の問題点を見逃さない地質調査力と、その対策工法を土木工学的に提案できる総合的な技術力だ。特に地元、福島県内の地盤や地質については長年の経験と蓄積されたデータがあり、公共発注者のほか大手の建設コンサルタントや建設会社からも、その実力には一目置かれている。 同社の業務でよく使われるのが大判の地質図だ。ボーリング調査や弾性波探査などの地質調査データを分析し、地下の地質や断層などの構造を明らかにし、その結果を大判の縦断面図にまとめたものだ。

「ひと昔前まで地質図作成の業務は、紙図面の上から、色鉛筆で地質ごとに手作業で塗り分ける方法が主流でした。しかし、最近は大判プリンターの普及が進み、パソコンで作成した地質図をカラーでプリントアウトすることが当たり前になっています」と語るのは庄建技術(株)代表取締役社長の鈴木克久氏だ。 これまで地質図などを印刷するため、キヤノンのA0サイズの大判プリンターを使用していた。そこに2011年11月、スタンド付きの大判スキャナーを追加導入した。

これで、大判のカラーコピーが可能になる「大判コピーシステム」としてグレードアップが実現できた。「これまで使ってきた大判プリンターを生かして、システム拡張できるので、コスト的にも負担が少なくて済みました」と、技術部技術課長代理の紺野雅弘氏は説明する。 大判スキャナーには自立スタンドが付属しており、後付けする場所も選ばない。スペースが限られたオフィスでは、大判プリンターの上にスキャナーを重ねるように設置できる。庄建技術(株)では、プリンターとスキャナーを直角に配置し、消耗品やコントローラPCをスキャナーの下に置き、スキャンコーナーとして活用している。

※写真:代表取締役社長の鈴木克久氏(左)と技術部技術課長代理の紺野雅弘氏(右)

導入後の成果スキャナーとプリンターが図面の電子化を加速

「大判スキャナーの機種は数機種から選べますが、当社ではA1サイズのスキャナーを導入しました。導入した機種は比較的厚い紙でもスキャンできるのが特徴です。そのため、A0サイズの長尺図面も半分に縦折りすれば読み込めます」と、紺野氏は実務者ならではの"裏技"も披露する。 庄建技術(株)が作成する地質図には、ボーリング調査結果のグラフが細い線や記号、数値で示されているほか、地質の境界はカラーグラデーションのように微妙な色使いで塗り分けられている。

「役所からこのような地質図を受け取り、スキャンして別の資料作成の元図として使うこともありますが、プリントアウトした時の再現性には全く問題がありません」と紺野氏は使用感を語る。 鈴木社長は「建設コンサルタントにとって、過去に作成した地質図などの資料は貴重な資産です。しかし、紙で保存していると大きな保管スペースが必要となります。その点、スキャナーで電子化して保存すると場所も取らず、必要な時に高品質で紙に印刷できるので効率と安心感の両方があります」とメリットを挙げた。

また図面の電子化は、BCP(事業継続計画)の点でも有効だ。電子化した資料を複数のパソコンや離れた場所にあるサーバーでバックアップを取っておくことにより、万一、オフィスが災害に遭っても貴重なデータは残っている。それを使って業務を続けられるのだ。

時間を気にせず作業できる安心感

庄建技術(株)では大判スキャナーを導入するまで、大判図面のスキャニングを外注していた。「社内でスキャンできるようになると、外注費がかからないだけでなく、定期的にやってくる繁忙期でも時間を気にせずにスキャニング作業ができます。これは納期を守る上で心強いです」(紺野氏)。 現在、大判スキャナーは7人の社員が使っている。操作方法はタッチパネルモニターによってコピー機感覚で行えるため、特にマニュアルを読まなくても全員、問題なく使えるという。 また、大判スキャナーはしっかりしたサポートがないと、万一、故障した時に業務が中断してしまうことになる。「以前、電源が入らなくなるというトラブルが発生した時に、サポートセンターに電話したらすぐに係員が駆けつけ、部品を取り寄せて解決してくれました。その点、キヤノンという信頼あるメーカーが扱う大判スキャナーは安心できます」と紺野氏は言う。

今後の展望タブレット端末とスキャナーのコラボで業務革新

地質調査分野での大判スキャナーの活用方法は、今後、大きく広がる可能性がある。紺野氏が指摘するのはノートパソコンやiPadなどのタブレット端末の利用だ。「データをノートパソコンなどに入れて発注者との打ち合わせに出掛けると、その場で、必要な部分を拡大して見せることができる。iPadなどを使うとさらに地質調査資料の持ち運びや現場での活用が楽になりそうだ」と紺野氏は将来の地質調査業務を展望する。 庄建技術に導入されたキヤノンの大判コピーシステムセットは、同社の業務が効率よく行えるようにサポートするとともに、タブレット端末などのモバイル機器との組み合わせによる新しいワークフローを生み出そうとしている。

庄建技術株式会社

福島県内を中心に地質調査業務を主体に展開する建設コンサルタント会社。

所在地:福島県南相馬市原町区青葉町1-1

※本記事は取材時(2011年)のものです



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