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Canon Enterprise Servicesの支援でビジネスモデルの改革を実践
Staples Europe



業種:卸売・小売 | 従業員規模:- | 成果:商品サービスの強化、従業員/顧客満足度向上

Staples Europe社は、世界27カ国に2,000の小売店を展開し、全世界で245億ドルの売上がある世界最大のオフィス用品企業です。1986年に「office superstore」のコンセプトを掲げて以来、当社は幅広いオフィス用品、技術サービスおよびオフィス家具を顧客に届けています。

2010年には、オランダStaples Europe社の小売部門がリポジショニング戦略を展開し、その16店舗で「Copy & Print」サービスを拡大させて売上を伸ばしました。スタートにあたり、より高品質なサービスをお届けするために店頭キャンペーンを展開し、従業員に集中的なトレーニングを行うことから始めました。それ以降、「Copy & Print」オペレーションは広がり続け、今や28の店舗に及んでいます。さらに、オランダStaples Europe社の小売部門では売上の100%の増加と、社内事業別売上シェアを0.7%増加させることを目標に掲げました。同年には、オフィスおよび家庭用のPCに対する保守・修理サービスである「EasyTech」も開始しました。

当時世界的なブランドとして成功を収めながら、オランダStaples Europe社の小売部門は売上の減少と客足の低迷に直面していました。新たなオンラインショップが増加して競争の激化した市場で売上を確保するためには、より顧客の立場に立ったコンサルタント的なアプローチを提供する必要が生じました。

導入背景競合オンラインショップの登場

さまざまな外的要因が特に小売り、オフィス用品市場に影響を及ぼしており、Staples NL社もなんらかの対策の実施を迫られていました。製品を低価格で販売するオンラインショップが世界規模で展開し売上をのばし、またアジア製の新製品が市場に投入され、勢いを増してきています。

Staples Europe ベネルクス店のManaging DirectorであるRoland Laschet氏は、支店の将来に危機感を持っており、何か行動を起こさなければならないことを認識していました。Laschet氏は、「顧客のニーズを満たすためのさまざまな商品がオンラインで提案され、それが小売りの姿を変えています。当社もこの変化に対応しなければ、顧客を失うことになります。そして、顧客がいなければ私たちは目的も失うことになります。」とコメントしています。Laschet氏は、答えは常にStaples Europeが顧客とともにあることを意識しています。彼は次のように続けます。「すべては顧客に始まり顧客に終わります。このことは理解していましたが、顧客を取り戻すための満足度向上には助けが必要でした。ボタンをクリックするだけで玄関先まで製品が届けられる様な、簡単で安価な別の選択肢がある以上、顧客に戻って来て貰うことは容易ではありません。商品に付加価値をつけ、顧客との関係を構築し、なぜ当社が必要なのかを顧客に示さなければなりません。」

お客さまはかつてないほどに気が短く、要求が多く、より多様化してきており、Laschet氏とそのチームは、包括的な価値の提案を行う必要に迫られていました。店頭とオンラインで提供する商品に、整合性を持たせるために、顧客に対してより総合的な体験を提供しなければならなかったのです。そして、個人に特化して顧客を引き寄せるためには、より顧客に近いマーケットのチャネルが必要でした。それは難しい課題でした。

「それは、製品を売る会社から、ソリューション・サービスを提供する会社へと、事業モデルとアプローチを変化させることを意味しました。つまり、会社の一部を変えることになったのです。」と、Business ServicesのManagerであるRichard Houppermans氏は語ります。「当社はもはや製品とサプライヤーで動かされている単なる商業組織としては成り立ちませんでした。真に顧客が求めているものは何かか、当社の販売している製品が実際のソリューションとなっているのか、を真剣に考える必要がありました。当社では、集客力を上げるための具体的な施策を必要としていました。当社に必要な解決策と戦略は何か、Canon Enterprise Services (CES)がそれを明らかにしてくれました。」

選定理由顧客主導のロードマップ構築

Houppermans氏は次のように振り返ります。「キヤノンのプリンターとカメラを販売していたため、キヤノンとはすでによい関係を築いていました。キヤノンは、当社のコピー・プリントサービスの開発にも携わっていました。e-learning教材の開発、拠点のトレーニングの実施と開発、業務の流れの最適化、スキャン手順の指導およびweb-to-printプロジェクトを実施してきました。」

「Canon Enterprise Services(CES)は、お客様の課題を解決する方策を持っています。担当者は、全社を業務の上流から下流まで分析し、顧客へのイメージを変化、向上させるために私たちとともに努力してくれました。」Staples Europe ベネルクス店のManaging Director(業務執行役員)であるRoland Laschet氏はこう語りました。

「私たちは当初Canon Enterprise Services (CES)に関しては何の知識もありませんでしたが、話を聞いてみることにしました。」Houppermans氏は続けます。「キヤノンは、当社の顧客へのイメージを高めるとともにStaplesブランドの評価も高め続けたいと考えていることを理解していました。当社にはソリューションに基づいたオフィスサービスを提供する能力のみならず、適切な人々に適切な方法で対応できる、という事実を市場に広めることが必要でした。」

導入後の成果変化は人々の意識の中に芽生える

Staples NLの新しい顧客満足度向上戦略は実施され、その成果はすぐに現れました。Laschet氏は次のように話します。「Canon Enterprise Services (CES)は、ビジネスをサポートする術を持っています。担当者は、全社を上から下まで見通し、顧客満足度を向上させるために私たちとともに努力してくれました。変化は4ヶ月以内に、目に見えて現れました。顧客に対する理解度が増し、それにより「Copy & Print」製品などをより適切にステップアップ販売やセット販売を勧めることが可能となりました。」

店舗ではアドバイザーを導入し、正確に顧客の問題点を診断して適切なソリューションを提供する、ロイヤルティープログラムを実施しました。Laschet氏は、次のように語ります。「販売するすべてのサービスに付加価値を与える、より分かりやすくコンサルタント的アプローチをします。当社はまた、ソーシャルメディアなどを通じて顧客により直接アプローチできるようなルートを改革することができました。」会社としては、より若年層や新しい感覚を持った顧客に対するデジタルマーケティングに加え、今やオンラインサービスTwitterで顧客の問題点やソリューションに応えることが可能です。さらに、MyStaplesモバイルアプリケーションの計画もあります。

サービスの提案が容易に実行できるようになったのみならず、Canon Enterprise Services (CES)は店舗の風土すら変えてしまいました。「変化は人々の考え方の中に芽生え、それが今の私達なのです。」とHouppermans氏は語ります。「製品だけではなく顧客に焦点を当てたお陰で、今や顧客に対して最高のソリューションを提供できることがわかったのです。」

お客さまは、我々の行うことすべての中心にいるのです。Laschet氏のコメントです。「何かをする前に、『顧客はどう考えるだろう?』と考えます。当社のビジネスミーティングでは、誰も座っていない席を設けます-ここはお客さまの席です。何かを決める前に、『お客さまはどうお考えですか?何をお求めですか?』と問いかけます。これが大原則です。」

Laschet氏は、次のように締めくくります。「総合的に見て、これはキヤノンとStaples Europeとのとても効果的な協力関係を通じ、共に築いていくビジョンです。このビジネスモデルの次のステップをとても楽しみにしています。」

「今回の経験は、第三者の専門家に現状の把握をお願いしビジネスに関与してもらうことが、いかに有益であるかを証明してくれました。」と続けます。
「キヤノンは当社の印刷プロセスを合理化し、最新の機器と効率化を促進するソフトウエアの導入によって、当社に年間€20,000もの削減をもたらし、当社のブランドイメージを高めてくれました。もっと早くからお世話になるべきだったと後悔しています。」と微笑みます。

Staples Europe

Canon Europe Ltd

設立:1986年
所在地:オランダ
事業内容:オフィス用品、技術サービスおよびオフィス家具の提供
ホームページ:www.staples.com

Canon (UK) Ltd

Woodhatch Reigate Surrey United Kingdom
RH2 8BF
電話: +44 1737 220 000
ファクス: +44 1737 220 022
www.canon.co.uk

※本記事は取材時のものです



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