印刷・デザイン分野における大判プリンター活用最前線
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インクジェットプルーフで初めて分かる、デザイナーの想像を超えた色の世界 | 広演色インキ「Kaleido」のプルーフ環境をスムーズに構築するインクジェットプルーファーの条件とは?

「透明感と彩度の高さがKaleidoの持ち味」と千葉さん。iPF6350の検証をはじめてトライしたのが上のサンプル(左がKaleido、右がiPF6350による印刷)。色見台で確認し、測色した結果はΔE0.7以内とプルーフに十分な品質を備えていた。
Kaleidoを導入して整えられたのがプルーフ環境である。色域が広い印刷がメリットとなるKaleidoの場合、プルーフ方法はその色域を再現できる出力デバイスに限定される。たとえば、感材を現像して色を出すハイエンドデジタルプルーファーの場合、色域は一般的なプロセスカラーを想定しているためKaleidoには使えない。そこで光陽社では、プルーフ方法として本機校正とインクジェットプリンターの2種類を使い分けることにした。

「2種類のプルーフ方法を用意してはいますが、その使い分けはお客様の予算や納期と言ったご要望に合わせています。Kaleidoの場合、通常のインキとは違う発色性の高さが魅力ですから過去の経験はあまり参考になりません。そのため、先にインクジェットプルーフでKaleidoの感覚を掴んで、それからデータを作り込んでから本機校正で最終確認というフローも多いです。ただ、やはりKaleidoに適した絵柄、被写体というものもあります。たとえば、通常のオフセット印刷インキではどうしても濁りがありますがKaleidoにはそれがないため、“ゼリー”のような透明感を重視する被写体はピッタリです。逆に、発色が鮮やかな故にコントラストが弱く見える部分もあります」(千葉達也氏)

インクジェットプルーフの着実な進化を体感できる「LUCIA EXインク」

iPF6350と組み合せて検証された「GMG Colorproof」。「難しい操作も必要なく、色合せまでの過程がシンプルなのが使いやすい」と菅波さん。(イメージ)
iPF6350による印刷結果を厳しいプロの目でチェック。高いレベルでカラーマネージメント環境が構築されているため、運用までの準備も短時間で完了。(イメージ)
光陽社がKaleidoの特長として挙げる「透明感」を再現できるのがキヤノンの新しいLUCIA EXインクだ。今回、キヤノンのLUCIA EXインクを搭載した「imagePROGRAF iPF6350」とGMG社のソフトウエアRIP「GMG Colorproof」および用紙「GMG SemiMatte Light」の組み合せで「Kaleido色再現認証」を取得。光陽社でも、この環境でKaleidoによる印刷のプルーフを検証した。長くインクジェットプルーフ環境を構築してきた生産本部の専門職課長・菅波聡一郎氏は、その結果を「あっけないほど簡単に色が揃った」と高く評価している。

「インクジェットプルーフ自体は5年ほど前から取り組んできたので、その進化の過程も見てきました。ただ、以前はプルーファー運用までの準備に時間がかかり、製版、印刷の現場が何度もテストと測色を繰り返しながら追い込んでいくのが当たり前。そこで、今回もそうなのでは?と少し覚悟していたのですが……。iPF6350の検証では拍子抜けするほどスムーズにセットアップが終わってしまいました(笑)。現在は平均ΔE0.7以内をキープして、印刷物とプルーフの色を合わせています」(株式会社光陽社 生産本部 生産技術 専門職課長・菅波聡一郎氏)

拍子抜けするほど簡単にプルーファー運用の道筋が立った理由、それは、LUCIA EXインクの発色性の高さと独自プロファイルを用いてカラーマネジメントを行うGMG Colorproof、そして、用紙に使用されるGMG SemiMatte Lightの組合せが功を奏したに違いない。以前はインクジェットプルーフに合わせて本番の印刷の色を調整したこともあったそうだが、現在ではインクジェットプリンターの画質も向上し、カラーマネージメント環境も整えられてきたため〝印刷の色を見る〟プルーファーとして積極的に活用されている。

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