司会者から出された「映像ソリューションの社会課題解決能力とは?」との問いに対し、キヤノンマーケティングジャパン・内藤照行氏は「日本には現在、500万台近いネットワークカメラが設置されていますが、これらは当初の安心・安全という目的から、生産性向上、マーケティングといった役割を果たすソリューションへと進化しています。課題解決を実現するためには、映像とIoTデバイスの情報を統合管理するプラットフォームが重要です」と述べ、ネットワークカメラのメーカーや利用する通信プロトコルを問わず、あらゆる製品との柔軟な連携がカギになるとの見方を示しました。 キヤノンマーケティングジャパン 内藤照行氏 アクシスコミュニケーションズ 佐藤秀一氏 続いて「映像ソリューションの実現、提供における役割」について、アクシスコミュニケーションズの佐藤秀一氏は「目指しているのは、相互連携するセキュリティシステムです。当社は高機能の多様なデバイスをはじめ、カメラにさまざまなアプリケーションを組み込むことができる独自のプラットフォーム(AXISカメラアプリケーション・プラットフォーム/ACAP)を、アプリケーション開発パートナー向けに提供しています。ACAPによって、スマートフォンにアプリを追加するようにニーズに合った機能を追加できるネットワークカメラを提案していきます」と述べました。同社のカメラには人数のカウントや異常検知といった機能を追加することができますが、この考え方はまさに「IoTそのもの」と言えます。 一方、マイルストーンシステムズのエリック・モンドーフ氏は、「ネットワークカメラで撮影した映像を管理するビデオ管理ソフトウエア分野を提供している当社は、世界中のパートナーが開発したソリューションと、デバイスメーカーが提供する機器を統合することで強力なプラットフォームを形成しています。すべてのデバイスがインターネットにつながり、AIのサポートによって人間の能力が強化される。そうした未来では『アグリゲーション(集合)』『オートメーション(自動化)』『オーグメンテーション(拡張)』が必要です。現在、多くの仮想と現実を映像で融合・拡張するVR、ARアプリケーションが開発されています。こうした取り組みによって映像のさらなる活用を進めることは、未来の世界を生きるための手段になります」と述べました。 同氏はそうした『アグリゲーション』『オートメーション』『オーグメンテーション』が先進的な事例として、自身のスマートフォンでスポーツカーの平面的な設計図を撮影。その画像データを元にスマートフォンの画面上に立体的な映像モデルが表示される先進的なARのデモを披露しました。 マイルストーンシステムズ エリック・モンドーフ氏
同氏はそうした『アグリゲーション』『オートメーション』『オーグメンテーション』が先進的な事例として、自身のスマートフォンでスポーツカーの平面的な設計図を撮影。その画像データを元にスマートフォンの画面上に立体的な映像モデルが表示される先進的なARのデモを披露しました。