写真集制作レポート

第1回SHINESに入選した8名が、いよいよ写真集を制作していきます。写真を「撮る」こと、「選ぶ」こと、そして「写真集」という本に仕上げること。それぞれに別の視点が必要です。「写真」から「写真集」へ。その制作過程は自問自答の連続でした。少しずつゴールを見出していく彼らの一部始終をレポートします。

個別ミーティング/
Photographer 藪口雄也氏 Vol.2

3rd meeting

サイズの異なるマケットを2種類用意し比較しました。今回は30冊限定ということを念頭に、戦略的アプローチとして、B4サイズを選ぶこととなりました。

【グラフィックデザイナー町口氏からのアドバイス】

金魚の写真が印象的であり、金魚から写真集が始まるのであれば、金魚をモチーフとした小説やデザイン、写真集などを勉強しておくことも必要です。被写体に対する意味付けなども考えてみましょう。
また、文章を間に挟むのか、巻末のみにするのか、寄稿文を誰かに書いてもらうのか、などを自分で考えて動くようにすることも大事です。

4th meeting

前回の打ち合わせ後、藪口氏は自らの選考委員であった竹中氏に会い、寄稿文の依頼をしました。
また、前回の打ち合わせを受け、文章を写真の間に挟み込む構成も、ひとつの案として考え始めていました。

【町口氏からのアドバイス】

文章を挟み込むなら、文章をより磨き上げなければいけません。今までの写真の強度に対して、文章の強度にはもっと努力が求められます。写真を超えるくらいの気持ちで文章を練り上げることが必要です。また、写真の構成も変わるため、一から考えなければなりません。ただし、改めて写真集の構成を考える際は、「言葉を編む」ことに引っ張られすぎず、写真自体に目を向けることを忘れずに進めましょう。