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キヤノンエコテクノパーク

「持続可能な社会」という大きな目標に向け、世界中の企業が取り組んでいるSDGs(持続可能な開発目標)の実現。グローバル企業であるキヤノンも、世界中が抱える社会問題、特に環境にまつわる課題と向き合いながら事業を展開している。その最前線にいる人たちに話を聞いた。

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  • 2020.03.01

Episode.28 「資源循環型社会実現への取り組み」

次の世代へ渡すための横と縦のつながりづくり

資源循環型社会の実現や環境保護のような大きな社会課題は、1人の力、一つの企業の力で解決できるものではない。企業同士が「横のつながり」をつくり、共に対応していくこと、そして、次代を担う若い世代に、経験とノウハウを伝える「縦のつながり」を生み出すことが不可欠だ。

キヤノンMJは、使用済みインクカートリッジの回収・リサイクルのため、複数のプリンターメーカーが共同で活動する「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」に取り組んでいる。

郵便局や一部の自治体施設などに設置させてもらった回収箱から、家庭で使い終わったインクカートリッジを回収し、各メーカーがリサイクルして再資源化する取り組みだ。複合機の回収も各社と協力体制を築いている。下取りなどで他社製品を引き取った場合には、業界団体を通じて各メーカーに戻し、リサイクルやリマニュファクチュアリングに生かす。

縦のつながりについても、さまざまな取り組みを行っている。その一例が、小学4~6年生を対象に、環境問題への理解を深めリサイクルの大切さを学ぶ「環境出前授業」だ。社員が学校に出向き、リサイクルについて分かりやすく伝える。11年にスタートした出前授業は、すでに171回以上、8800人以上の子どもたちが参加している(2018年末現在)。

「エコテクノパーク」でも、「CARS-T」をはじめとするキヤノンのリサイクル現場の見学を幅広く受け入れている。情報発信の場としての「エコテクノパーク」の取り組みについて、荒井はこう話す。

「『エコテクノパーク』は最新鋭のリサイクル工場であるとともに、キヤノングループの環境活動の発信拠点としての役割も担っています。カートリッジ自動リサイクル現場の見学コースのほか、キヤノンの環境へのさまざまな活動を、パネル、映像、体験コーナーなどの展示設備を用意して、日々、取り組んでいる活動の説明も行っています。また、主に小学4年生を対象とした環境授業も開催しています。やはり現場を見ていただくと、どのような意識を持って、こうした取り組みを行っているのかを、深く理解していただけるように感じます」

今後、より重要性が高まることが予想される資源循環型社会の実現に向けた企業の取り組みは、決して簡単なものでも、派手なものでもない。それでもキヤノンは、こうした取り組みを30年以上続けてきた。そして、これからも絶やさず続けていくのだろう。それが「共生」という理念が根付いた、キヤノンという企業の姿だからだ。

画像:未来の資源循環型社会を担う世代に向けた活動

未来の資源循環型社会を担う世代に向けた活動
「エコテクノパーク」では、その活動を子どもたちをはじめ一般の方々にも実感してもらうため、パネルや映像、体験を通じて理解する見学コースを用意している。また、「CARS-T」の分別の工程を子どもたちにも分かりやすく、そして楽しく伝える「環境授業」も開催している。エコテクノパークの見学は、下記URLのWebフォームから受け付けている。
https://global.canon/ja/contact/ecotechnopark/ecotechnopark-form.html

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