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トップ > ITのチカラ [Vol.24] 深刻なドライバー不足の危機を脱する「ホワイト物流」実現のための道標 > ソリューションレポート
トラック輸送を担うドライバーの高齢化が進行し、若手への世代交代もほとんど進んでいない。需要の急拡大によりドライバー不足が深刻化している。こうした物流業界の課題に対し、ドライバーの負担軽減とともに輸送業務の効率化と生産性向上を実現すべく、国土交通省が主体となって推進しているのが「ホワイト物流」と呼ばれる取り組みだ。いかにしてこの構想の目標を達成することができるのか、流通経済大学 流通情報学部 教授の矢野裕児さんに聞いた。
今回のポイント
ソリューションレポート
物流は社会にとって重要なインフラですが、その主役ともいえるトラックドライバーは、深刻な人手不足の状況にあります。
また、これまでの物流に求められてきた「必要なものを、必要なときに、必要な分だけ届ける」というジャストインタイムの輸送は、必ずしも絶対的なものではなくなっています。確保できるトラックのキャパシティーの範囲内で配送量の平準化を図り、ドライバーの休憩時間なども加味しながら、コンプライアンスを遵守した輸送の新たな最適解を見出していこうという機運が高まっています。
そうした中で問題解決を支援するのが、キヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)が提供する、数理技術を活用したソリューションです。約60年に及ぶ歴史を重ねて培ってきた数理技術をベースに、需要予測・需給計画ソリューション「FOREMAST」、輸配送計画ソリューション「RouteCreator」などを提供しています。
「FOREMAST」は、数理技術を活用して"需要予測に基づく需給計画"を支援するソリューションで、将来の需要を見越した倉庫などへの輸送量が計画可能です。これにより在庫が無くなりかけたら慌てて補充するといった場当たり的な輸送の発生を極力防止します。さらに、生産・発注・調達などにおける需給計画業務を支援し、在庫の適正化を実現します。
「RouteCreator」は、数理技術を活用し配送計画の自動化を可能にするソリューションです。安定して確保できる決まったトラック台数の中で、荷物を最適に振り分けて積載し、走行距離や時間を可能な限り短くするといった配送計画を立案することもできます。加えて、ドライバーの連続勤務時間や休憩時間などの制約条件を判定する機能を搭載しており、配車の最適化が可能です。
さらに、配送業務の知識を持つ数理技術部門のエンジニアが一貫してお客さまをサポートします。企業ごとに最適な配送計画サービスを提供することで、物流の効率化によるコスト削減を実現します。
キヤノンITSは製造業や流通業など、さまざまな業種業態のお客さまに常に寄り添い、共に新たな価値を創造してきた実績と経験が豊富にあります。ホワイト物流の実現に向けてもこの基本姿勢を貫き、お客さまごとの課題やニーズ、環境変化に合わせたベストなソリューションを提供していきます。
製造・販売・物流に関わる課題に対し、専門的な数理技術を活用し、個々の問題の特徴にきめ細かく対応しながら、問題解決・意思決定支援・システム構築支援を図るサービスを提供する。生産計画・スケジューリング、需要予測・在庫計画、ロジスティクス最適化、数理最適化、データ分析、シミュレーション・制御などに向けたソリューションに適用でき、「ホワイト物流」の推進にも貢献する。