写真集制作レポート

第1回SHINESに入選した8名が、いよいよ写真集を制作していきます。写真を「撮る」こと、「選ぶ」こと、そして「写真集」という本に仕上げること。それぞれに別の視点が必要です。「写真」から「写真集」へ。その制作過程は自問自答の連続でした。少しずつゴールを見出していく彼らの一部始終をレポートします。

個別ミーティング/
Photographer 赤木遥氏 Vol.1

1st meeting

グラフィックデザイナーの町口氏との最初の打ち合わせでは、写真集のアイデアを共有しました。

【赤木氏による写真集のアイデア】

  • この写真集は静かであってほしい
  • 被写体との記録を時系列で構成
  • 作品は同じサイズで淡々と並べる
  • 流れを遮らないダブルイメージ
  • 文章を入れたい

町口氏は赤木氏に対して、自分の構想を基にマケットを作ることを提案しました。それにより、今までとは別の視点が見え、新たな発想が生まれることがあるからです。

※マケットとは写真集の試作のこと。

2nd meeting

構想通りに組んだマケットを、大きさ/判型を変えて3種類作成。実際に手に取ることにより、赤木氏のイメージに近づけていきます。判型のサイズ、写真のサイズ、作品の順番や文章の挿入箇所などを、次回の打ち合わせまでに詰めていくことが宿題となりました。

【町口氏からのリクエスト】

  • 写真集にキャプションを入れるかどうか。
    それは巻頭か、巻末か、合間かを検討してほしい
  • 写真構成のシークエンス、他にも何かあるのか考えてほしい
  • 言葉を差し込むかどうか。
    もし言葉がいるならどういった言葉が適切かを考えてほしい
  • 今後はこれを基に練り上げるという意識で進めてほしい

町口氏からのアドバイスとして、マケットを色んな人に見せて意見を聞いてみることや、書店に行き、店頭に置かれるイメージを持つこともあげられました。