写真集制作レポート

第1回SHINESに入選した8名が、いよいよ写真集を制作していきます。写真を「撮る」こと、「選ぶ」こと、そして「写真集」という本に仕上げること。それぞれに別の視点が必要です。「写真」から「写真集」へ。その制作過程は自問自答の連続でした。少しずつゴールを見出していく彼らの一部始終をレポートします。

個別ミーティング/
Photographer 石井靖久氏 Vol.6

世界最大規模で行われる写真のフェア、パリフォト。パリのグラン・パレには、厳しい審査を通過した世界中の名だたるギャラリーが約200、そして出版社が約30社参加しています。

同時期にパリ市内のいたるところで写真のフェアが行われており、fotofeverでは約100のギャラリー、PolycopiesやOFF PRINTでは約200の出版社が参加するなど、パリはこの期間、まるで写真の街に変わると言っても過言ではないほど写真であふれます。

町口氏が代表を務めるbookshop Mは、パリフォトに11年連続参加しています。写真は森山大道氏のサイン会の時のものです。森山大道氏の周りには大きな人だかりができていました。

そんな世界の第一線で販売ができることになった石井氏。販売ができる喜びを噛み締めつつ、緊張する間もないうちに1冊目が売れました!(写真は売れた瞬間です。)

その後も手に取るお客様が多く、なんと写真集は即日完売。また、町口氏のはからいで、イギリスの出版社 MACKのMichael Mack氏や、メキシコの出版社 RMのRamón Reverté氏に写真集を見せる機会もできました。彼らから直接アドバイスが聞けたことは、石井氏にとってとても大きな財産になりました。

写真集が完売し、町口氏と喜びを分かち合う石井氏。パリフォトに来たからこそ肌で感じることができた世界のマーケット。そしてこの経験を経たからこそ見えてくるさまざまなこと・もの。

これをきっかけにさらなる飛躍を誓う石井氏。
石井氏の写真家としての道は始まったばかりです。