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トップ > Cのキセキ Episode.17 「ネットワークビジュアルソリューション」 > P4
安心・安全を守るツールとして利用が進むネットワークカメラは、さまざまな企業が参入している成長著しい分野だ。そんな注目の市場で存在感を増しているのが、これまでなかった新しいソリューションの未来を描くキヤノンだ。この分野で起きている変化は、社会や生活に何をもたらすのだろうか。
ネットワークカメラの高解像度・高画質を実現するキヤノンの光学技術、大容量のデータを効率良く扱うアクシスコミュニケーションズのネットワーク技術、そして多様なデータを取り込むマイルストーン システムズのプラットフォーム。そこにさまざまな分析を可能にする最新のコンピューティング技術が加わることで生まれるシナジーは、どれほど大きなものになるのか。前野はその未来像をこう説明する。
「例えばオフィス。入退出管理をするといった利用法だけでなく、動線を分析することで空間や設備の有効活用といった視点で課題を見つけることができるでしょう。工場やプラント、物流センターなどでは、人や物の流れ、在庫の管理といった生産性に直結する部分の改善につなげることができると考えています。小売店の現場では店舗内での人の動きと購買の関連を再検証することに、また、医療や介護といった生活の分野では万が一の危険を予防する役割を果たせるのではないでしょうか」
佐藤氏によると、欧州ではすでに小売りの現場で活用が進んでいるという。
「ネットワークカメラを店舗の入り口に設置して人の出入りの数を確認したり、店内の人の流れを分析したりといったことに使われ始めています。さらに、それらネットワークカメラからのデータと売り上げデータを結び付けることで、マーケティングに生かす試みも盛んです」
ECサイト上で行われている行動分析が、リアル店舗でもネットワークカメラからの映像を活用することで可能になるというわけだ。こういった活用は近い将来、日本でも当たり前になるだろう。
大きな可能性を秘めたこの流れを、プライバシー問題などの課題と丁寧に向き合いながら進めていく。前野はそのための知見を広く共有する必要があると話す。
「ネットワークカメラの分野は急激に発展し、変化していますが、キヤノンだけでなく、さまざまな企業がこれまで地道に培ってきた技術力や経験が生かせる分野でもあります。グループ内のキヤノン、アクシスコミュニケーションズ、マイルストーン システムズだけでなく、例えばNECや富士通といった業種や業務のアプリケーションに強みを持つITソリューション企業や、アイホン、ホーチキ、オプテックスなど、防犯・防災などの分野に精通したIoT関連企業ともアライアンスを組みながら、この分野の発展を共に担いたいと考えています」
“共に”という言葉は、ユーザーにも向けられている。
「ネットワークカメラが持つ可能性は、私たちが考えているよりもはるかに大きいものだと感じています。展示会で伺うお客さまの話は、必ずと言っていいほど思いも寄らない活用のアイデアにつながります。キヤノンMJグループには、これまでパートナー企業やお客さまとの密接な関係性を築き、共にその課題を見つけ出し、解決してきた強みがあります。その強みを今後の『ネットワークビジュアルソリューション』でも生かしていきたいと考えています」
明日の生活や社会をより安心・安全に、そしてより良いものに。「ネットワークビジュアルソリューション」の進化は、そんなキヤノンの思いと共にある。
ネットワークカメラを活用したソリューションは、これまで主に安心・安全を担保する用途で使われてきたが、カメラなどのハードウエア、それと組み合わせるソフトウエアの進化によって、オフィスや工場、店舗、さらには生活のさまざまな領域での活用が視野に入ってきた。キヤノンMJグループでは将来の活用イメージを図のように描き、多様な展開を想定した準備を進めている。
※NVS：ネットワークビジュアルソリューション
キヤノンMJグループでは「ネットワークビジュアルソリューション」の多様な展開を進めるため、関連する技術分野で強みを持つITソリューション企業などとのアライアンス構築を進めている。その範囲は、映像解析を活用した入退出管理や顔認証による属性の判定といった技術を持った企業や、AIによるデータ解析などを得意とする企業にまで広がっている。それぞれの分野で高い技術と知見を持つ企業だけに、アライアンスが生み出すシナジー効果は大きなものになる。
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