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Canon EXPO 2023

デジタルイノベーションによって、産業や社会、働き方や暮らし方までもが大きく変わろうとしている。そのような中、キヤノンは、時代の要請やビジネス環境の変化に適応し、生まれ変わったキヤノンの姿、そしてこれからも変化し続ける姿を示すため、8年ぶりに「Canon EXPO 2023」を開催。キヤノンの技術が描く新たな社会の可能性を紹介した本イベントの模様をお伝えする。

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  • 2023.12.07

Canon EXPO 2023
Future Focused. Always. 未来の可能性を、ひろげ続けよう

新たな事業ポートフォリオから開発環境、基盤技術、新分野での活用まで。
キヤノンの「今」と「これから」を示す

熱気あふれる横浜会場。変化を続けるキヤノンの姿を4つのエリアで見せる

パシフィコ横浜ノースの広大な会場で開催された「Canon EXPO 2023」の展示会は、4つのエリアに分けられた。

キヤノンの新たな4つの産業別グループ「プリンティング」「イメージング」「メディカル」「インダストリアル」の最新の製品・サービスを一堂に展示する「コアコンピタンスの丘」。それらを支えるキヤノン独自の開発環境と、そこで生まれた基盤技術を紹介する「ホリスティックの森」。モビリティや先進医療、宇宙など新しい分野での共創を呼びかける「シナジーの泉」。そしてキヤノンの製品や技術が、私たちの社会や暮らしの中でどのように役立っているのかを、具体的な利活用シーンを通じて紹介する「ソリューションの広場」。

これら全てを合わせると、176の製品と35の基盤技術、21のユースシーンが展示されることとなった。ここからは、会場の様子をそれぞれのエリアごとに紹介していきたい。

キヤノンの技術の粋を集めた多角的な製品が展示された「コアコンピタンスの丘」

「コアコンピタンス」とは、企業や組織が持つ"競争上の優位性"を意味する言葉。エントランスを入ってすぐの場所に設けられた「コアコンピタンスの丘」には、4つの産業別グループそれぞれの、高い競争力と優位性を持つ最新の製品・サービス群が展示された。

中でも来場者の注目を集めていたのが、インクジェット技術を活用した最新鋭のデジタル商業印刷機(プリンティングコーナー)や、ナノインプリント半導体製造装置、有機ELディスプレイ量産装置といった産業機器の数々(インダストリアルコーナー)。普段は目にすることの少ないキヤノン製品ということもあり、人の波が絶えることがなかった。

また、エリア中央に設けられたメディカルのコーナーにはX線CT診断装置やMRI装置といった各種の高度な診断装置が並び、キヤノンがメディカル事業へ注力していることがあらためて明示された。イメージングのコーナーには、新たな映像体験を提供するミラーレスカメラと交換レンズ、さらに撮影現場のニーズに応える放送用レンズなど多彩な製品群。また、近年大きく進化するネットワークカメラやクラウド映像プラットフォームなども展示された。

ラインアップの幅広さだけでなく、それぞれの分野でキヤノンの技術が生かされた製品・サービスであること、キヤノングループの奥行きを感じることができるエリアとなっていた。

写真:コアコンピタンスの丘 「コアコンピタンスの丘」からは4つの産業別グループの最新の製品・サービス群を一望することができる
  • 画像:「プリンティング」のコーナー家庭用やオフィス用のプリンターだけでなく商業印刷機や産業印刷機まで幅広い製品を展示した「プリンティング」のコーナー
  • 画像:「インダストリアル」のコーナー半導体製造装置や有機ELディスプレイ量産装置など、超精密技術を基軸とした製品の数々を展示した「インダストリアル」のコーナー
  • 写真:「メディカル」のコーナー X線CT診断装置やMRI装置などの医療関連機器が並ぶ「メディカル」のコーナー
  • 写真:「イメージング」のコーナー 「イメージング」のコーナーでは、暮らしやプロの現場を支える多彩なカメラやレンズの最新ラインアップに加え、映像活用ソリューションを紹介

複合的に組み合わされ進化するキヤノン独自の開発環境を表す「ホリスティックの森」

「ホリスティックの森」は、多様な技術が相互に複合的に組み合わさることで生まれるキヤノン独自の開発環境を、一本一本の木が集まって森を形成する様子に見立てた展示エリアだ。

本エリアは、キヤノンが「基盤要素技術」と位置付ける"商品に入る技術"と、「価値創造基盤技術」と呼ぶ"商品を創る技術"の大きく2つに分けられた。前者は創業以来キヤノンが力を入れてきた「撮る」「描く」「情報を価値化する」といった技術の流れにあるもの。後者は開発や設計、さらには素材の選定や組み立てといった、いわゆる"ものづくり"の分野で使われる技術のことだ。

例えば、光の粒を一粒ずつつかまえることで、これまで見えなかった領域を写し出そうという「フォトンカウンティング」が基盤要素技術の分かりやすい例だとするならば、仮想空間でロボットの動作を自動生成し、それをフィジカル空間で実現することで、ロボットの動作設定を簡略化する「サイバーフィジカルロボットシステム」や、ロボットに複数の作業を行わせるために必須の工程となる位置や姿勢の認識を自動化する「マルチプロセスロボットセル」のような、生産現場の効率化を促すためのソリューションが価値創造基盤技術の例として挙げられる。

また、需要予測・需給計画ソリューション「FOREMAST(フォーマスト)」などの、「数理技術」とAIを活用した計画システムは、サプライチェーンの最適化に寄与し、環境負荷の軽減や食品ロスの削減にも貢献する。社会の持続性を支える技術やソリューションの数々は、多方面から注目を集めている。

写真:ホリスティックの森 会場中央には、大きな樹木を模して展示を行った、キヤノン独自の開発環境を紹介する「ホリスティックの森」
  • 写真:ものづくりプラットフォーム ロボットを活用し、加工・組み立ての現場における生産性の向上を目指して研究開発が進む「ものづくりプラットフォーム」
  • 写真:「FOREMAST+SCM計画システム」の活用例「環境」への取り組みとして紹介した、サプライチェーンの最適化により環境負荷軽減や食品ロス削減を実現する「FOREMAST+SCM計画システム」の活用例

モビリティや先進医療、宇宙でも活用。「シナジーの泉」でキヤノンの技術サンプルに触れる

キヤノンが培ってきた基盤要素技術と価値創造基盤技術は、4つの産業別グループの枠を超えて進化を続けており、新しい領域での活用も想定されるほどのポテンシャルを持つようになっている。

それらの基盤技術を組み合わせた技術サンプルを展示したのが「シナジーの泉」エリアだ。

「モビリティ」領域を進化させていく際に欠かせない空間把握や、再生医療で求められるiPS細胞の製造自動化、より正確ながん検査といった「バイオ」の領域、さらには超小型人工衛星や大型望遠鏡ミラーなど「宇宙」に関する取り組みといった分野の技術展示が行われた。

こうした技術の進化はパートナー企業との「共創」という形で、キヤノングループを超えた広がりも見せはじめている。今後は意外な領域でキヤノンの名前を耳にすることが期待される。

  • 写真:シナジーの泉「シナジーの泉」では、モビリティや先進医療、宇宙などの新分野での活用が期待される技術を展示
  • 写真:衛星関連事業への取り組みを映像を交えて紹介 超小型人工衛星の開発や製造、衛星画像など、衛星関連事業への取り組みを映像を交えて紹介し注目を集めた
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    キヤノンが拓く未来
    ~イノベーションの飽くなき追求~
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    「つくる」のこれからと「くらす」のこれから。
    社会や暮らしの課題解決につながる
    キヤノンが提案するソリューション

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