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トップ > ITのチカラ [Vol.4] e文書対応ソリューション > P2
法改正により国税関係の書類をスキャンして保存するための要件が緩和されたことを受け、「e文書対応ソリューション」が注目を集めている。キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)グループが提供するソリューションについて、グループ各社の担当者が解説する。
今回のポイント
インタビュー
――キヤノンMJグループの「e文書対応ソリューション」の概要を教えてください。
西尾
当社は長年にわたり、紙文書をスキャンしてデータを効率的に保管・管理する電子ファイリングシステム「Report Shelter」を提供しており、金融機関などを中心に多くの導入実績があります。電子帳簿保存法の要件緩和によるニーズの高まりに対応し、「Report Shelter」でタイムスタンプ付与などスキャナー保存の法的な要件を満たせるように、「e文書オプション」を用意しました。
坂田
「e文書対応ソリューション」の特徴は、法律の要件をシステムで実現させるe文書の運用と管理ができることです。例えばスキャンにより電子化されたデータは帳簿との相互関係性を確保する必要がありますが、「Report Shelter」はキヤノンITソリューションズによる柔軟なカスタマイズに対応しており、さまざまなERPや会計システムと連携させることができますので、証憑のスキャンデータは各システムからいつでもすぐ確認可能です。
山田
キヤノンMJグループのERP「SuperStream-NX」では「証憑管理」という名前で「Report Shelter」と連携したソリューションをすでに提供しており、スキャナー保存のシステム要件に対応した「SuperStream-NX 証憑管理e文書対応オプション」の販売も11月に開始しました。
西尾
このほかの要件については、その要となるタイムスタンプにおいてアマノビジネスソリューションズと連携し、付与間隔に応じて年間定額料金で提供しています。電子帳簿保存法で要求される帳簿データの長期保存に関しては、JFEシステムズの「DataDelivery」によるデータアーカイブでコンパクトに管理できます。
法律の要件を満たした運用には、システム面の対応だけでなく、お客さまのニーズに合わせたコンサルティングも必要です。そこでキヤノンMJの文書管理コンサルティング部門だけでなく、電子帳簿保存法で定評のあるSKJ総合税理士事務所もサポートする体制を整えました。
――キヤノンMJグループとして、「e文書対応ソリューション」の強みはどのような点にあるのでしょうか。
西尾
まず、ソフトウエアだけでなくハードウエアもそろえていることです。大量に紙が集まる部門に適したスキャン専用機と、それ以外の各部署で使用することが多い複合機の両方を提供しています。
包
データの信頼性をシステムで担保できる点も強みです。ファイルに変更が加えられた場合に確実に検知できるようになっており、当局にも「Report Shelter」や「SuperStream-NX」を活用した「e文書対応ソリューション」であればデータの改ざんを疑う必要はないと判断してもらえるのではないかと思います。
西尾
こうしたシステム面に加えて、税理士とも連携したコンサルティングなど、トータルなソリューションを提供できることも強みだと考えています。
「Report Shelter」では、キヤノン製ドキュメントスキャナーとの組み合わせで用紙サイズの自動検知や傾き補正、重送検知などに対応。スキャンデータには最大32項目まで検索条件を設定でき、キーワード検索のほかにAND、OR、部分一致などの条件で検索可能。保存したデータは高いセキュリティー機能により安全に管理できる。「e文書オプション」によって、法要件に適合したスキャンやタイムスタンプの付与、データ保管・管理などが可能になる。