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トップ > ITのチカラ [Vol.5] テレワークサポーター > P1
在宅などで働くテレワーク人口は、すでに955万人近くに上っている。「働き方改革」に注目が集まる中、今後はますますテレワークを導入する企業が増えそうだ。キヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)が提供するテレワーク支援システム「テレワークサポーター」について、ITサービス事業本部の上總 武、松野 一が解説する。
今回のポイント
ケーススタディー
――女性の社会進出推進、ワークライフバランスの向上などへの意識が高まる中、在宅勤務やサテライトオフィスでの勤務といったテレワークに注目が集まっています。このような「働き方」に関して、企業を取り巻く環境の変化をどう見ていますか。
上總
大企業を中心に、テレワークを導入したことで、離職率の低下や求人の応募者数増加、生産性向上といった効果が出ている企業が増えています。今やテレワークは事情がある一部の人のためだけの制度ではなく、企業が描く成長戦略の中で取り組むべきテーマの一つになっているといえます。
松野
中小企業では、専門性のある仕事をしている社員が育児や介護のためにフルタイムで働けない場合、代わりの人材が簡単に見つからないという切実な問題を抱えているケースが少なくありません。テレワーク導入については、企業規模を問わずニーズがあると感じています。
――テレワークに対応する場合、企業が直面する課題にはどのようなものがありますか。
松野
よく挙げられるのは、勤怠管理が難しいという点です。例えば企業によっては「テレワークの場所は自宅に限る」といったルールを設けているケースもありますが、実際に守られているかを確認することは簡単ではありません。また、テレワーカーの働きぶりについても、客観的にどう評価するかを検討する必要があります。実際にテレワーカーに話を聞くと、「テレワークでは上司の目が届きにくいため、会社にいる時と同じ仕事をしても評価されにくいのではないか」という声が上げられるなど、不安を感じているケースが少なくありません。
上總
セキュリティー対策も課題として検討すべきことがあります。テレワークでは、業務に関わる機密情報を社外に持ち出すことになりますから、セキュリティーがしっかりしていなければ、作業中の端末をのぞき見されることによる情報漏えいの可能性が高まってしまいます。
一般的にテレワークに必要といわれる要素は、「ネットワークインフラ」「セキュリティー」「コミュニケーション」の三つです。導入に当たっては、端末をどう社内システムにつなぐのか、セキュリティーをどう守るのか、テレワーカーと社内で働く人がどうコミュニケーションを取るのかが導入成功の鍵となります。しかしこれまではこれらを解決する仕組みがなく、電子メールや電話などを使って何とかするのが一般的でした。
働き方の多様化に伴い、テレワーク制度を導入する企業が増えています。「テレワークサポーター」は在宅勤務やサテライトオフィスなど遠隔地における勤務の実態を見える化します。また遠隔地勤務における情報セキュリティーリスクに関して、”のぞき込み”や”なりすまし”を検知する情報漏えい防止機能により重要な情報を守ります。テレワーカーと企業双方の負荷を大幅に軽減し、安心・安全な業務の実現を支援します。