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トップ > ITのチカラ [Vol.5] テレワークサポーター > P3
在宅などで働くテレワーク人口は、すでに955万人近くに上っている。「働き方改革」に注目が集まる中、今後はますますテレワークを導入する企業が増えそうだ。キヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)が提供するテレワーク支援システム「テレワークサポーター」について、ITサービス事業本部の上總 武、松野 一が解説する。
今回のポイント
ケーススタディー
――「テレワークサポーター」導入のメリットはどのような点にあると考えていますか。
松野
テレワーカーが、社内で働いている人たちと同様に上司から見守られている状態を疑似的につくれることです。
企業の方とお話しすると、テレワーク導入に踏み出そうとする際、テレワーカーの状況が見えないことが高い壁になっているのだと分かります。テレワークといっても、オフィスでの業務と同様に、問題が起きた場合に備え、客観的に状況を把握できる仕組みが必要になるわけです。
例えば、これまではテレワーカーが業務時間内に終わらなかった仕事を終わったことにし、「サービス残業」のような形でこなしていたケースもありました。「テレワークサポーター」の導入で、勤怠やスケジュール、タスクなどの管理が正しく行えるようになることは、企業にとってもテレワーカーにとってもメリットが大きいのではないでしょうか。
上總
テレワークは制度としてまだ社会に定着しておらず、手本となるような事例も多くありません。しかし人材不足に悩む企業が存在する一方で、テレワーカーとしてであれば働きたいと考えている人材はたくさんいます。「テレワークサポーター」には、そんな「人をもっと採用して活用したい」と望む企業と、「フルタイムは無理でもスキルを生かして働きたい」と考えている人の間をつなげられる可能性があると思います。
――「テレワークサポーター」の機能やサービスについて、今後の強化の方向性を教えてください。
上總
「テレワークサポーター」はプロトタイプをいくつかの企業さまにご試用いただき、ご意見を反映して商品化したものです。もちろん今後も、お客さまのニーズに応えて進化させていきます。
例えば「テレワークサポーター」の勤怠管理機能は、すでに企業が導入しているシステムと重複する部分があります。既存システムとシームレスに連携できるようにすることは、今後の課題の一つと考えています。また、テレワーカーが打ち合わせなどに参加しやすいよう、テレビ会議機能が欲しいという声もいただいています。これらについては特にご要望が多いので、前向きに検討していきたいと考えています。
「テレワークサポーター」の主な機能は、キヤノンの映像解析技術を活用した「勤務の見える化」と「セキュリティー事故防止」。
この他、勤務スケジュールの管理、勤務実績の集計など、テレワーカーと管理者の負荷を軽減する機能も盛り込まれている。