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トップ > ITのチカラ [Vol.7] 定型・非定型帳票OCRエントリーシステム > P2
企業の帳票処理の効率化には、OCR(光学式文字認識)による情報のデータ化が重要な役割を果たす。キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)が提供する「定型・非定型帳票OCRエントリーシステム」について、ビジネスソリューションカンパニーの木下史章、冨田和利、大野浩輝、西尾光一、下牧 崇が解説する。
今回のポイント
ケーススタディー
―― そうした課題をキヤノンMJの「定型・非定型帳票OCRエントリーシステム」はどのように解決するのでしょうか。
木下
「定型・非定型帳票OCRエントリーシステム」は、定型、非定型を問わず、OCRによるデータ化を可能にしたシステムです。キヤノンのイメージング技術を活用することで、定型書類は事前に位置認識しているデータを取得し、非定型書類は必要なデータが記載されている位置を事前に指定することなく、文字の自動抽出が可能です。
大野
例えば健康診断書は、身長や体重など20〜30程度の項目がありますが、医療機関ごとに記載場所が異なります。これまでは人が探して入力していたこうした項目を「定型・非定型帳票OCRエントリーシステム」が自動で抽出してデータ化するため、業務の効率化が図れます。
冨田
自動化したとはいえ、非定型である以上、精度は100%ではありませんので、入力データのチェック作業は残ります。そこでこのシステムでは、データ化された内容の確認や修正をサポートする機能も搭載しており、チェック作業での負荷も大幅に軽減できます。
大野
例えば健康診断書に記載された「身長」を正しく読み取れているかどうか確認する際は、自動入力された身長のデータをクリックすると、抽出したデータ一覧と読み取った部分のイメージデータが並列表示されるため、チェックが簡単です。誤認識されている項目があった場合でも、同じ画面上ですぐにデータを修正できます。
木下
手作業で入力したデータを確認する場合は、何枚もの書類の中から改めて該当項目を探さなくてはならないケースもあります。このシステムには膨大な書類の中の文字列を分析し、必要な文字がどこにあるのかを瞬時に判断・表示する機能があるため、人が行う確認・修正作業の負荷も大きく軽減されます。本システムの一部の機能では特許出願中です。
大野
先だって導入された朝日生命保険さまのケースでは、保険の申し込み時に加入の可否を審査する、健康診断書などのデータ入力に活用されています。システム導入後、約半年間で保険契約成立までにかかる時間を約2割削減できたと伺っています。
「定型・非定型帳票OCRエントリーシステム」は、フォーマットを問わず複数の書類を一括スキャン。自動で画像補正や、定型と非定型書類の仕分けを行い、非定型書類でも必要な情報を自動判別して抽出しデータ化できる。スキャン結果の確認作業をサポートする機能も搭載されており、業務負担を大きく軽減可能。