大判プリンターかんたんポスターづくり導入事例を見る
大阪産業大学・東部キャンパスの10号棟に、工学部・電子情報通信工学科の実験室や研究室がある。同学科では電気電子の研究を通じて、現代社会のニーズに対応できる技術者を育てる教育に取り組んでいる。昨年12月、同学科では5階事務所にimagePROGRAFを導入。大判プリンターを活用している同学科准教授の矢来篤史氏に、理数系学科でのimagePROGRAF運用の実際と利用効果について話を伺った。
- ◆生産性の向上
- 高画質な仕上がりで学会用のポスターもハイレベルに
- ◆コスト削減
- 外注から内製に変えたことでポスター1枚当りにかかる費用を削減
- ◆製作範囲の広がり
- 複合機Color imageRUNNERと連携し拡大コピーができることで、効率的な資料作成を実現
同学科では大判プリンターの導入は今回が初めてである。導入前の製作環境や導入後の手ごたえを矢来氏は語る。
「導入前は、ポスター作成の度に他学科のプリンターで出力をさせてもらうか、学外のラボにデータを持参し出力していました。どちらの方法も有料で、時間もかかりました。導入後は、出力前後の手間が省け、製作工程がかなり楽になりました。学外のラボでA0ポスターを出力すると、1枚数千円はかかっていましたが、導入後は学外へ依頼することもめったに無く、コストの削減にも成功しています」(矢来氏)
また機種の検討時には、事務室内の既存のカラー複合機(Color imageRUNNER iRC5800N)との連携が可能だったことも機器選定の大きな要因だった。
「事務室にもとからあった複合機と連携し、簡単にポスター作成できることが、imegePROGRAFの導入を決定した大きなポイントの1つでした。キヤノンの場合、複合機でスキャンしたA3サイズまでの原稿を、コピー感覚で簡単に拡大出力できます。この機能を使えば、A4又はA3サイズの紙ベースの資料が、すぐにポスターや教材になります。あと、他学科の他社メーカーの大判プリンターが動く様子を見ていて、キヤノン機の出力スピードはずば抜けて速いということも知っていたので、迷わずこの機種に決めました」(矢来氏)
主な用途は学会用のポスターであるが、オープンキャンパスなどの学科広報、授業の教材、クラブ活動など、また、一部の学会発表をしている学生にも利用されている。
「最も多く出力されているものは、学会用のポスターや学内の論文発表などで、あとは学科内の広報用のポスターですね。学会用のポスターや広報用のポスターは、グラフや文字だけではなく、状況説明として写真を添付するので、写真出力の表現力も重要です。ですから、用紙の種類はフォト光沢紙の使用頻度が高いですね。あと、一部の大学院生は学会発表をし始めます。プレゼン能力も問われる時代ですから、学生たちには学内にある機器を利用し、経験を積むことで、プレゼン能力をどんどん高めていって欲しいと思っています」(矢来氏)
現在の出力枚数は月平均にすると5枚程度だが、今後は増加すると矢来氏は語る。
「導入した時期が、学会シーズンとオープンキャンパスが終わった頃だったので、需要のピークはまだ経験していませんが、この出力スピードなら乗り切れそうだと予想しています。今年の夏頃からは、オープンキャンパスや学会用のポスター製作などにフル稼働させたいと考えています」