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トップ > Cのキセキ Episode.37 「体験価値創造ソリューション」 > P1
政府は少子高齢社会の到来や国際交流の進展を視野に、我が国の重点課題として"観光立国の実現"を目指しさまざまな施策を進めている。そこで欠かせないのが地域固有の魅力を生かしながら新たな価値を創出し、それが効果的に再投資される"持続可能な観光"という視点だ。キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)は技術力と表現力を企画プロデュース力で掛け合わせた「体験価値創造ソリューション」を提供し、地方創生のみならず幅広い領域で社会ニーズに応える。その思いに迫る。
近年、観光や文化にまつわる地域資源の高付加価値化に取り組む自治体が増えている。その背景には、国が推進する「文化経済戦略」や「文化観光推進法」「観光立国推進基本計画」といった方針がある。新たな地方創生ともいえる流れだが、その実現には大きな課題もある。
「"観光や文化にまつわる地域資源の高付加価値化"といわれても、自分たちだけで形にするのは難しいものです。私たちキヤノンMJはそうした課題に寄り添い、事業を通じて解決していきます。これは当社にとっても新たな挑戦です」
"挑戦"という言葉を使ったのは、プロジェクトのリーダーを務めるキヤノンMJの中農剛司(なかのたけし)だ。キヤノンMJは、自治体の課題解決に向けたプロジェクトを2020年に立ち上げ、今日に至るまで新たなビジネスの形を模索してきた。
「技術力や製品力だけでは解決できない社会課題が増えていますが、私たちは機材提供に加え、企画プロデュースからコンテンツ制作、イベント運営、Webサイト制作やSNSなどを使ったマーケティングまでを行い『体験価値』を創造するソリューションを提供します。お客さまとの向き合い方がこれまでとは大きく異なるプロジェクトです」
キヤノンMJは、顧客課題に対し映像やITを生かした解決策を提供しているが、この新しいプロジェクトでは、課題の発見や指針の策定、時には事業やイベントの運営にも携わる。
課題が多様化・複雑化する中、これまで以上に顧客の懐へ踏み込む必要があるが、本プロジェクトのディレクターを務めるキヤノンMJの阿部芳久は、「踏み込むからこそキヤノンの強みが生きる」と話す。
「自治体が抱える課題の背景は、複雑かつ固有のものが多いのですが、そうした課題の中には、キヤノンの光学、映像、画像処理といった『技術力』や、これまでさまざまな分野のクリエイターと関係を築き、共に培ってきた『表現力』を生かすことで解決できるものがあります。そうした技術力と表現力をキヤノンMJの『企画プロデュース力』で掛け合わせることで、新たな『体験価値』を創造することができるのです」
観光庁による新たな「観光立国推進基本計画」への対応
2006年に制定された「観光立国推進基本法」の規定に基づき、観光立国の実現に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、2023年3月に新たな「観光立国推進基本計画」が閣議決定された。本計画では「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」という3つのキーワードが基本的な方針として掲げられ、観光庁もそれに沿った今後の観光政策の方向性を示している。