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政府は少子高齢社会の到来や国際交流の進展を視野に、我が国の重点課題として"観光立国の実現"を目指しさまざまな施策を進めている。そこで欠かせないのが地域固有の魅力を生かしながら新たな価値を創出し、それが効果的に再投資される"持続可能な観光"という視点だ。キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)は技術力と表現力を企画プロデュース力で掛け合わせた「体験価値創造ソリューション」を提供し、地方創生のみならず幅広い領域で社会ニーズに応える。その思いに迫る。

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  • 2023.06.01

Episode.37 「体験価値創造ソリューション」

プロジェクトが若者を惹き付けた理由

体験価値を創造するソリューションとして企画プロデュース力が強く発揮された事例は他にもある。文化庁が進める「地域の伝統行事等のための伝承事業」の一つとして取り組んだ、日本のまつり探検プロジェクト「まつりと」だ。

日本全国のさまざまな祭りや伝承事業を紹介するこのプロジェクトの特徴は、フォトグラファーやクリエイターによって制作された、祭りに参加しているような感覚が得られる映像にある。

「コロナ禍などの理由で地元に帰れない人や、自分の住む地域をもっと知りたい人のために、祭りの空気感を体感できるものにしようと考えたのです」

そうした特徴を体現しているのが、「私たちの祭り探検」という映像シリーズだと阿部は言う。

「現地で祭りに関わる人の中には、映像記録として残すだけでなく、地域の歴史そのものである祭りを、若い世代に引き継ぎたいという強い思いがあります。それに応えるため、若い世代の視点や感覚も大切にして映像を制作しました」

そうした姿勢が反響を呼んだのか、動画視聴者の世代別割合では、20代から30代の視聴率が想定より大幅に高くなった。

画像:日本のまつり探検プロジェクト「まつりと」

日本のまつり探検プロジェクト「まつりと」
文化庁「地域の伝統行事等のための伝承事業」として、全国47都道府県、155の祭りを支援した。祭りの映像制作やライブ配信、写真撮影、撮影機材のレンタルなどを行うと同時に、Webサイト「まつりと」を制作・運営。映像は『世界の街道をゆく』や『情熱大陸』などの番組制作をしているユーコムや、20年にわたり『日本の祭り』の番組制作に参画している全国35の放送局が制作。写真は芳賀ライブラリー、WebサイトはCINRAなどと共に制作した。

「まつりと」 https://matsurito.jp/

画像:「まつりと」公式YouTubeチャンネルは総再生回数339万回を記録

「まつりと」公式YouTubeチャンネルは総再生回数339万回を記録
プロジェクトの成果は公式YouTubeチャンネル、CINRA、公式Instagramで公開されている。公式YouTubeチャンネルでは、大きく「私たちの祭り探検」「祭りドキュメンタリー」「祭りフォトムービー」「記録映像シリーズ」のカテゴリーで146本の映像が公開され、その総再生回数は2023年3月末までに339万回となっている。5月の主要国首脳会議(G7広島サミット)に合わせて開催されたG7倉敷労働雇用大臣会合では、「まつりと」で制作した「乙島祭り」の映像が使われた。

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    仁徳天皇陵古墳を眺める「没入感」をコンテンツに
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    プロジェクトをけん引するもう一つの強み

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