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トップ > Cのキセキ Episode.10 「EOS 5Ds / EOS 5Ds R」 > P1
2015年の2月、カメラファンはあるカメラの話題で持ちきりとなった。それが、5060万というこれまでにない画素数のCMOSセンサーを搭載して登場した「EOS 5Ds」「EOS 5Ds R」である。
このカメラがもたらした驚きは、5060万という画素数だけでなく、それほど高画素のセンサーを搭載しながら“使いこなせるカメラ”として登場した点にある。
この驚きの背景に、キヤノンが持つ“総合力”が見えてくる。
2015年2月に横浜で開催された、カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+2015」。カメラメーカー各社が最新の製品と技術を披露する活気に溢れたその会場で観客の大きな注目を集めたのは、キヤノンのデジタル一眼レフカメラ「EOS 5Ds」「EOS 5Ds R」だった。
イベントの1週間ほど前に発表され、6月の発売を前に先行展示されたこのカメラが注目を集めた理由は、何といっても35mmフルサイズで5060万画素という高画素CMOSセンサーを搭載していたためだ。
キヤノンマーケティングジャパンで商品企画を担当する中島 淳は、会場でユーザーの“熱”を感じたと話す。
「実機を手にされて、サンプル画像を見たお客さまからいただいたのは、『凄いカメラを作ったね』という声でした。その反響は、予想を超えた大きさでした」
「EOS 5D」シリーズは、高解像度や高感度、超高速連写などの撮影に必要な要素を高次元でバランスさせたモデルだった。
厳しい環境でも高品質な写真が撮影できる点がプロ・アマを問わず高く評価され、現行の「EOS 5D Mark III」の人気は発売から3年がたった今も衰えない。
「ですが、より高画素を必要とする広告写真家や、風景をより精緻に撮りたいというユーザーからの、『より高い解像度が欲しい』という声が寄せられていました。中判カメラが選ばれているシーンでも、豊富なバリエーションを持つEFレンズ群とEOSで撮影したい。“撮影領域の拡大”を掲げてきたキヤノンの販売現場にいる者としては、そうした要望に応えたいと考えていました」
3000万画素クラスのデジタル一眼レフカメラが他社からリリースされていたことも、キヤノンに対する期待が膨らんでいた理由だと中島はいう。
「5060万という数字は、キヤノンに期待していたファンの予想を凌駕したはずです。
これをきっかけに、デジタル一眼レフカメラ市場のさらなる活性化につなげられたらと思っています」
最初は、そうした一部のユーザーの声に応える商品として企画された「EOS 5Ds/5Ds R」だが、キヤノンの技術力の高さを示すのに十分なインパクトを与えるモデルになったといえる。
「快速・快適・高画質」を基本コンセプトとする一眼レフカメラ。手ブレ補正機構や大型CMOSセンサー、映像エンジン「DIGIC」など、高度な機能を搭載。卓越した光学性能を誇る60種類以上のEFレンズシリーズとの組み合わせで、写真表現の可能性を広げる。プロフェッショナルモデルのEOS 1シリーズから、エントリーモデルのEOS Kissシリーズまで幅広いラインアップを提供する。2015年2月に発表された最新機種の「EOS 5Ds/5Ds R」は有効約5060万画素という高画素の35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載したデジタル一眼レフカメラ