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オフィスで何気なく利用している「複合機」。だが、市場では複数のメーカーが激しくシェアを争っている製品でもある。そんな市場にキヤノンはA3カラー複合機の新モデル「imageRUNNER ADVANCE C5500」シリーズを投入。「User-Centric」をコンセプトに、ユーザーの利便性を徹底的に追求したという開発チームのメンバーに話を聞いた。

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  • 2016.09.01

Episode.14 「imageRUNNER ADVANCE C5500」シリーズ

使ってもらえなければ機能がないのと同じ

機能についてユーザーに“実感”してもらうには、まずはその機能を使ってもらわなければならない。複合機には多くの便利な機能が搭載されているが、直感的に操作できなかったり、設定が面倒だったりという理由で結局使ってもらえなければ、その機能は搭載されていないのと同じだ。

城戸崎は「複合機の便利な機能を実感してもらうためには、この点を解消しなければならない」と考えたという。

城戸崎の提案に対し、ソフトウエア開発チームは二つの解決策を提示した。

「一つは操作性の向上です。搭載している多彩な機能にアクセスしやすいようなユーザーインタフェースを採用すること。まずはこれが大事な要素だと考えました。

『imageRUNNER ADVANCE C5500』シリーズは10.1インチという大型の操作画面を採用し、スマートフォンやタブレットのようなタッチやスワイプといった直感的な操作で、多くの機能に簡単にアクセスできるようにしています」

もう一つが「シンプルログイン」という機能の搭載だ。

これは、従来の機種でも搭載されている、メニュー画面を個々のユーザーが使いやすいようにカスタマイズする「パーソナライズ機能」を、より簡単に使えるようにと搭載されたものだ。

ユーザーの中には、仕事柄よくコピーを使う人もいれば、ファクスをメーンに使う人もいる。両面印刷を頻繁に使う人、カラーよりもモノクロの出力が多い人、英語で画面を表示させたい人もいるだろう。オフィス内で共有している複合機であっても、人によってその使い方は異なる。

「そこで、初期画面や表示言語などを自分用にカスタマイズし、各自が使いやすいように個別の設定を登録することで業務効率を高められるのが『パーソナライズ機能』です。しかしこの機能は、個人を認証するIDカードが必要になるなど、オフィス全体での取り組みも必要になるため、お客さまの規模や環境によっては導入が難しい場合もあります。

そんなお客さまにも、手軽に『パーソナライズ機能』を利用してもらえるように、『imageRUNNER ADVANCE C5500』シリーズに搭載したのが、『シンプルログイン』です。

PCからプリントを行うなど、一度でも複合機を利用すると自動的に本体にユーザーアカウントが登録され、あとは、毎回ユーザー名などを入力する必要がなく、簡単な操作だけでパーソナライズ機能を活用できます。

機能そのものを進化させていくことは当然ですが、使っていただけなければ意味がないですから」

単に性能を上げていくだけではなく、しっかりと活用してもらえるように磨き上げる。「imageRUNNER ADVANCE C5500」シリーズはそこまで徹底した開発が行われたのだ。

画像:新操作パネル 新操作パネル
操作のしやすさを追求してワイド化、フルフラット化した「新操作パネル」には、10.1inchのタッチパネルを搭載。画面操作はフリック操作やピンチイン・ピンチアウトといった、スマートフォンやタブレットと同様の直感的な操作方法に対応しているため、使いやすさが向上している
画像:パーソナライズ機能 パーソナライズ機能
操作パネルの初期画面や表示言語などをユーザーごとにカスタマイズし、各自が使いやすいように個別の設定を登録することが可能。例えば、初期画面を、コピーをよく取るユーザーはコピー画面に、スキャンすることが多いユーザーはスキャン画面にするなど、個々の業務内容に柔軟に対応し、業務効率や生産性の向上に貢献する。

シンプルログイン

画像:シンプルログイン

本体にユーザー登録をしておくことで、毎回ユーザー名やパスワードを入力する必要なく、タッチパネル上のアイコンを選択するだけでログイン認証が簡単に行える「シンプルログイン」機能を搭載。認証のための仕組みを別途導入する必要もない。ユーザーアカウントはPCから出力の指示を送るだけで自動的に登録され、後から操作パネルで設定の変更も可能なため、管理者の負荷も軽減できる

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