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毎年、各社から家庭用インクジェットプリンターの新製品が発表されるのは、年賀状印刷のニーズが高まる秋のことだ。家電店の店頭に各社の新製品が並ぶおなじみの風景。しかしその背後からは業界の未来を左右しかねない、変革の足音が聞こえてくる。キヤノンが「プレミアムシリーズ」として新たに発売した「PIXUS XK70」を通してその今を見ていく。

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  • 2017.12.01

Episode.19 「PIXUS XKシリーズ」

プリンターで何をするのか「モノ」から「コト」への転換を

写真:関上祐一 キヤノン(株)のインクジェット事業本部でインクジェットプリンターの商品化推進を担当する関上祐一

二人が共通して感じているのは、「もう機能的な進化を中心にアピールする時代ではない」ということだ。

こうした現状を打開するためには、これまでにはないほど大きな発想の転換が必要だと、関上は話す。

「ビジネスの世界では『ソリューション』という言葉が使われるようになっています。ハードウエアだけでなく、ソフトウエアやサービスなども組み合わせて、お客さまに利便性を提供しようという考え方です。こうした発想がヒントになると考えています」

つまり、これまでの「プリンター"に"何ができるのか」という発想やアピールだけではなく、ユーザーのライフスタイルに照らし合わせ、「プリンター"で"何をするのか」を考えること。ユーザーのニーズを起点にしたマーケットインの発想を持った商品の企画や開発が、より求められているというのだ。

その答えの一つが「スマートフォン」との親和性向上である。世代や性別を超え、多くの人が手にしているこのデバイスの存在を無視するわけにはいかない。新PIXUSにもスマートフォンのWi-Fiを利用して、撮った写真を簡単にプリントできる機能を搭載し「スマフォトプリント!」として認知活動を行っている。

「スマートフォンの普及で写真を撮る人も増えましたから、撮る枚数は確実に増えているはずです。スマートフォンで撮った写真を簡単にプリントできる環境を整えてユーザーの利便性を向上させ、プリントを楽しんでいただく機会をもっと増やしていきたいと考えています」

画像:離れた場所からの利便性も追求画像:離れた場所からの利便性も追求

離れた場所からの利便性も追求
スマートフォンやPCからプリントを指示すると、本体の電源が自動的に入り、操作パネルや排紙トレイが自動で開いてそのままプリントされる「Wi-Fi&自動電源ON+スマートトレイ」を搭載。プリントするたびにプリンターまで電源を入れに行く必要がないので、離れた場所からでも気軽にプリントできる。

画像:スマートフォンからでもアプリで簡単にプリント 画像:スマートフォンからでもアプリで簡単にプリント

スマートフォンからでもアプリで簡単にプリント
スマートフォンからのプリントには、無償で提供されているアプリ「Canon PRINT Inkjet」を利用するのが便利。スマートフォンで撮影した写真はもちろん、文書やWebページなどもごく簡単な操作でプリントできる。「PIXUS XK70」は自宅にWi-Fi環境がない場合でも、スマートフォンからダイレクト接続でプリント&スキャンが可能。

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