カテゴリーを選択
トップ > 特集 「欲しがらない若者たち」に「欲しがらせる」方法―ミレニアル世代のハートをつかめ! > P5
1980年代から2000年代初頭に生まれ、現在10代後半から30代となっている「ミレニアル世代」。
物質的に満たされていて「モノを欲しがらない」といわれるこの世代に対し、「モノを売る側」はどうアプローチしていけばいいのだろうか。
当事者たちの言葉や成功事例に学びながら、ミレニアル世代のハートをつかむ方法を探る!
「コト消費」「SNS」「自己表現欲求」「仲間」──。ミレニアル世代を表すキーワードはさまざまあるが、それを具体的な商品やサービスに結び付けるにはどうすればいいのだろうか。若者たちの支持を集める4つの事例に、成功のヒントを探る!
モノ消費よりもコト消費を重視するといわれるミレニアル世代。その中でも特に女性ユーザーの人気を集めているのがレジャー・体験予約サイト「asoview!」だ。旅行の「移動」や「宿泊」ではなく、「旅行先での遊び・体験」を検索、予約・購入できるという他にないサービスとしてスタートし、現在は週末の外出先までを含めた「余暇の選択肢を最大化する」ことがコンセプトになっている。月間来訪者数は平均380万人、その数は毎年3倍から5倍のペースで増加している。「若者たちは、SNSに写真を投稿することを念頭に、旅行や遊びの計画を立てる傾向があります。レジャーをアピールする際は、"フォトジェニック"、あるいはインスタグラムに投稿しやすい"インスタジェニック"といったキーワードが重要になっています」(担当者)。鎌倉に実店舗を期間限定で展開するなど、リアルでの接点づくりも模索している。
首都圏を中心に、現在2000台を超えるシェアカーを展開しているのが、三井不動産リアルティのカーシェアリングサービス「カレコ・カーシェアリングクラブ」だ。輸入車やスポーツカーなどの高級車、キャンピングカーなどが利用できるのが同サービスの大きな特長。最近の新規加入者の多くは20代、30代だ。この年齢層の入会理由は、「クルマに触れる機会が欲しかった」「乗りたい車種があった」などが多く、「近隣での買い物の際に使う」「日帰り旅行に利用する」といった利便性に加え、クルマに乗る楽しさ自体を求める傾向があるという。サービスを広める活動を担う「カレコアンバサダー」がインスタグラムにドライブや旅行の写真を投稿するなど、クルマを利用する楽しさを広める施策を現在積極的に進めている。事業は順調に拡大中。今年1月には関西にも進出、2020年度中にシェアカーを全国で6000台に増やす予定だという。