カテゴリーを選択
トップ > 特集 「欲しがらない若者たち」に「欲しがらせる」方法―ミレニアル世代のハートをつかめ! > P6
1980年代から2000年代初頭に生まれ、現在10代後半から30代となっている「ミレニアル世代」。
物質的に満たされていて「モノを欲しがらない」といわれるこの世代に対し、「モノを売る側」はどうアプローチしていけばいいのだろうか。
当事者たちの言葉や成功事例に学びながら、ミレニアル世代のハートをつかむ方法を探る!
「コト消費」「SNS」「自己表現欲求」「仲間」──。ミレニアル世代を表すキーワードはさまざまあるが、それを具体的な商品やサービスに結び付けるにはどうすればいいのだろうか。若者たちの支持を集める4つの事例に、成功のヒントを探る!
大人の女性が主な購買層である高級アイスクリームブランド、ハーゲンダッツ。特に20代、30代女性とのコミュニケーションにも注力している。「ブランド体験が比較的少ない層に向けて、デジタルメディアの中でも特に若者の接触の頻度が高いSNSで情報を発信しています」(担当者)。媒体特性に合わせてメッセージ表現を変えているのが特徴で、例えば新商品発売の際には、Facebookではストレートな発売告知、Twitterではフォローとリツイートを促すキャンペーン、インスタグラムでは商品の9分割画像投稿を行うなど、それぞれの媒体で効果的にアピールする工夫をしている。「今後は、ターゲットへの直接的なコミュニケーションだけでなく、家族や友人からのリコメンドなど、間接的なコミュニケーションを促進する活動もしていきたいと考えています」(担当者)
デザイン家電で知られる「amadana」が、ユニバーサルミュージックと共同で立ち上げたプロジェクトが「Amadana Music」、そこから生まれたアナログレコードプレーヤーが「SIBRECO(シブレコ)」だ。アンプとスピーカーを内蔵していて単体で音楽を聴けるだけでなく、音楽好きが納得できる音質も実現。リーズナブルな価格設定(標準機、1万6200円)や洗練されたデザインが、若い世代を中心に支持され、生産が追い付かないほどの人気だという。「レコードやプレーヤーをファッションアイコンとして購入している若者も多いと感じています。SNSを多用している若者たちは、アイテムで自己演出することを常に考えています。"自慢したい""共有したい"という欲求に応えることが、若者たちに支持されるポイントではないでしょうか」(担当者)